「体温」を変化を知って眠りの質をさらに高める
さらに、睡眠の質を高めるために意識したいのが、体温だ。
眠る前には手足の先が温かくなるが、それは体が放熱して、深部の体温を下げているから。その働きを利用して、入浴などでいったん体を温めると、体温が下がるときにスムーズに入眠モードに切り替わる。
体内時計のリズムを整え、さらに体温の変化も利用すれば、よりスムーズに深い眠りにつくことができる。
(写真:岡﨑健志/取材・文:村上富美)
内田 直さん
早稲田大学スポーツ科学 学術院 教授 医学博士

1983年滋賀医科大学卒業。現在、「あべクリニック」(東京都荒川区)でカウンセリングも行う。「交感神経はそもそも頭と体を同時に動かすときに働くものだが、現代では頭ばかりを使う生活でバランスを崩しやすい。体側の自律神経を調えるためには運動が大切」
遠藤拓郎さん
スリープクリニック調布 院長

1987年東京慈恵会医科大学卒業。睡眠トラブルの治療を数多く手がけ、テレビ雑誌などでも活躍。近著『朝5時半起きの習慣で、人生はうまくいく!』(フォレスト出版)のタイトルどおり、自身は午前1時就寝~5時半起床の4時間半睡眠を実践する。
柴田重信さん
早稲田大学先端理工学部 電気・情報生命工学科 教授 生理・薬理学研究室

1981年 九州大学大学院薬学研究科博士課程修了。生体リズムの仕組みと応用を研究体内時計の仕組みを研究。「体内時計の乱れは、肥満のほか、冬季うつの要因にも。まずは朝の早起き・朝ご飯という習慣から始めると、リズムを整えやすいと思います」
(出典:日経ヘルス2012年12月号)