人が生きていくために必ず行うのが呼吸。
中でも、深い呼吸は、代謝を上げ、緊張をほぐし、自律神経を整えます。
ところが、凝りやストレスで呼吸が浅くなっている人が増えています。
そこで始めたいのが「ヨガ式自然呼吸ストレッチ」。
呼吸をゆったり深くして、体と心に本来の力を取り戻しましょう。
デスクワークに集中していると、知らないうちに体が前のめりになって、つい、息を詰めていることがあるのでは?
「昔から、“呼吸力は生命力”といわれてきた。深い呼吸は、心身を健康に保つうえで、一番の基本」と、龍村ヨガ研究所所長の龍村修さんはいう。
「呼吸が深い」というのは、呼吸をするときに胸やお腹がよく動き、たくさんの筋肉が伸縮する状態だ。これだけで血液の巡りが良くなって代謝が上がり、冷えやむくみを防ぐ。内臓の働きも活性化する。また、息をしっかり吐くことで自律神経の興奮がおさまり、緊張がほぐれる。いつも当たり前にやっているので改めてそのありがたみを考えることなどめったにないと思うけれど、実は呼吸は、常に全身をやさしく揺らす“体の中のマッサージ屋さん”なのだ。
だが体が緊張すると筋肉が凝って、呼吸が浅くなってしまう。呼吸を深くするには、まず、呼吸するときに大きく動く、胸と肩甲骨まわりの筋肉をほぐしたい。そこで、オフィスでも座ったままできる3種類の呼吸ストレッチを紹介しよう。
「これらを一通り行うだけでも、呼吸が格段に深くなる」と、龍村さん。筋肉がよく動いて血行も良くなるので、肩こりや疲れ目も解消する。ゆっくりやってもそれぞれ1分ほど。仕事中に、疲れたと感じたときにやってみると、心も体も軽くなるのがわかるはず。
メソッド1 肩こりもスッキリ解消する、肩甲骨呼吸ストレッチ
デスクワークが長くなり、肩甲骨が凝ってしまうと、胸が十分に広がらず、呼吸が浅くなってしまう。こまめに肩甲骨をほぐせば、肩こりも解消し、疲れにくくなる。
メソッド2 背中の凝りがきれいに取れる 腕伸ばし呼吸ストレッチ
いつも背中を丸めていると、背中の筋肉が凝って、肋骨(ろっこつ)の間の筋肉や肩甲骨まわりも動きにくくなってしまう。そこで、腕を伸ばして背中をストレッチすることで、ほぐしていこう。ゆっくり、じっくりと気持ち良さを味わって。
