日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > からだケア  > Gooday 通信  > 今知りたい! 中性脂肪・コレステロール対策の食事  > 4ページ目
印刷

Gooday 通信

今知りたい! 中性脂肪・コレステロール対策の食事

中性脂肪や悪玉コレステロールを下げるために、食事で控えるべきは何?

 日経Gooday編集部

 「飽和脂肪酸の摂取が血中コレステロール値に及ぼす影響は、食事由来のコレステロールより大きいことが明らかになっています(*2)。コレステロールが多い食材より、飽和脂肪酸の摂取を減らすことを優先するほうが現実的です」(寺本さん)

 動物性脂肪に含まれる「飽和脂肪酸」はLDLコレステロールを上げますが、同じ脂肪酸の仲間、「不飽和脂肪酸」にはLDLコレステロールを下げるとされるものがあります。その1つが、先に登場したオメガ3に分類されるEPADHAです。サバやイワシ、サンマなどの青魚に豊富な成分で、動脈硬化を進みにくくすることで知られています。

*2 米国の生物学者アンセル・キーズ博士は1965年、血中のコレステロール値と食事由来の各脂肪酸との関連を示す式を提唱している(Metabolism. 1965;14(7):776-87.)。そこでは、飽和脂肪酸と食品由来のコレステロールが血液中のコレステロール値を増加させ、多価不飽和脂肪酸は低下させることが示されている。そして、飽和脂肪酸と食事由来のコレステロールでは、飽和脂肪酸の影響が大きい。

 ここまで紹介したLDLコレステロール対策の他に、積極的にとったほうがよい食材として、寺本さんは、大豆を使った食材、そして食物繊維の摂取がお勧めだと話します。

 「血中コレステロールを改善させる方向に作用する食材はいくつかあります。その1つが、豆腐や納豆など、大豆を原料とする食材です。大豆に含まれるイソフラボンには、LDL受容体の数を増やす効果があると言われています。また、野菜やきのこに多い食物繊維には、コレステロールの吸収を抑えて体外へ排出しやすくする働きがあります」(寺本さん)

善玉のHDLコレステロールを上げる、最善の手段は「運動」

 続いて、善玉のHDLコレステロールの対策を紹介しましょう。善玉のHDLコレステロールを上げるには、食事を工夫してもそれほど効果がない、と寺本さんは話します。「食事より、運動が効きます」と寺本さん。

 「運動によって善玉HDLコレステロールが上がる理由は諸説ありますが、まだ詳細は明らかになっていません。しかし、国内でもウォーキングの歩数が多いほどHDLコレステロール値が高い傾向があることが確認されています(下図)。HDLコレステロール値が運動によって改善することは、データの上では明らかです。また、マラソン選手のHDLコレステロールはとても高いことが知られています」(寺本さん)

(国立健康・栄養研究所「国民栄養調査」1991年を参考に作成)

 いくら運動をしても、コレステロールは体の中で分解されないため、悪玉のLDLコレステロールを下げることは困難。しかし、運動すれば、中性脂肪を燃焼させて減らすことができます。中性脂肪とHDLコレステロールの間にはシーソーのような関係があり、中性脂肪が下がれば、HDLコレステロールが上がるという性質があります。現時点では、HDLコレステロールを増やすことを目的とした薬剤は存在しないため、運動はHDLコレステロールを上げる最善の手段といっていいでしょう。

 HDLコレステロールに効く運動とは、ウォーキングに代表される「有酸素運動」です。少し汗ばむ程度で、軽く息が上がるくらいの運動がベストで、激しすぎる必要はありません。大切なのは、ダラダラ動かず、キビキビと体を動かすこと。欲を言えば1日30分、毎日続けるのが理想ですが、あまり気負わず、週3日以上を目標にして始めるといいでしょう。また、この1日30分の運動は、例えば、10分間の運動を、朝昼晩と3回実施しても構いません。

(図版:増田真一)

先頭へ

前へ

4/4 page

メタボ
コレステロール
中性脂肪
キーワード一覧へ

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 「中途覚醒が多く寝た気がしない」 中高年の睡眠の悩み解消術

    「睡眠の途中で何度も目を覚まし、眠った気がしない」「早朝に目覚めてしまい、その後なかなか寝付けない」――。歳をとるにつれ、そんな「中途覚醒」「早朝覚醒」に悩まされるようになったという人も多いだろう。なぜ中途覚醒は起きるのか。中途覚醒を解消して、若い頃のような「熟睡」を手に入れることはできるのか。このテーマ別特集では、中途覚醒の原因と、それを解消するための対策を一挙紹介していく。

  • 強い足腰を維持するための「骨」の強化法

    健康長寿の大敵となる「骨の脆弱化」を予防するには、若いうちから「骨を強くする生活習慣」を取り入れていくことが大切だ。このテーマ別特集では、骨が弱くなるメカニズムや危険因子、骨を強く保つための生活習慣のポイントなどについて解説していく。

  • もの忘れと認知症の関係は? 認知症リスクを下げる生活のポイント

    年を取っても認知症にはならず、脳も元気なまま一生を終えたいと誰もが思うもの。しかし、「名前が出てこない」「自分が何をしようとしたのか忘れる」といった“もの忘れ”は、中高年になると誰もが経験する。⾃分は周りと比べて、もの忘れがひどいのでは? ひょっとして認知症が始まったのか? と不安になる人も多い。このテーマ別特集では、もの忘れの原因や、将来の認知症にどうつながるのか、認知症を予防するにはどうすればいいのかについて、一挙にまとめて紹介する。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.