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Gooday 通信

「酒好き医師」の著者が教える、女性の最高の飲み方とは?

【WOMAN EXPO TOKYO 2019 Winter】最新研究から分かった体にいい飲み方

 伊藤和弘=ライター

女性特有のリスクも。お酒を飲む人は乳がんのリスクが高い

 男性よりもアルコールの分解速度が遅いだけでなく、お酒を飲む女性には特有のリスクもある。その代表が「乳がん」だ。

 「食生活の欧米化などにより乳がんが増えていて、1980年代の4倍になったという報告もあります。初潮年齢が低下し、閉経年齢が上がっているので、エストロゲン(卵胞ホルモン)にさらされる時間が長くなっていることも理由の1つと言われています(*1)」(葉石さん)

*1 検診の普及も罹患率の上昇に関係していると考えられている。

 お酒は乳がんのリスクをさらに高くしてしまう。国立がん研究センターが40~60代の女性約5万人を対象にして13年間にわたって行った疫学調査からも、飲酒量が多いと乳がんのリスクが高くなることが確認されている。まったくお酒を飲まない人に比べて、「ときどき飲む」人は1.17倍、アルコールを「週150g」より多く飲んでいる人は1.75倍と、2倍近く乳がんの罹患率が高くなる(Int J Cancer. 2010;127:685-95.)。

飲酒と乳がんリスクの関係
国立がん研究センターが、国内の40~69歳までの女性約5万人を対象にして13年間にわたって行われた多目的コホート研究の結果。(Int J Cancer. 2010;127:685-95.)

飲酒は骨折のリスクにも影響する

 また、女性は、太ももの付け根の部分で大腿骨近位部骨折(頸部骨折と転子部骨折)を起こしやすいことが知られている。「ここの骨を折ると歩くのが難しくなり、生活の質(QOL)が大きく下がってしまいます」(葉石さん)。そのまま寝たきりになってしまう人も少なくない。

 特にお酒を飲むと顔が赤くなる「フラッシャー」の人は、骨折リスクが高くなる

 体内に入ったアルコールは、最初に毒性の強いアセトアルデヒドに分解される。アセトアルデヒドはALDH2(アセトアルデヒド脱水素酵素)によって無害な酢酸に分解されるが、日本人の半分は生まれつきALDH2の活性が低く、アセトアルデヒドの影響を受けやすい。

 アセトアルデヒドには毛細血管を拡張する作用があるので、こういう人はお酒を飲むと顔が赤くなる。フラッシャーでもお酒に強い人はいるが、もともとお酒の分解速度が遅く、アセトアルデヒドの害を受けやすいわけだ。

 「フラッシャーはアセトアルデヒドの影響を受けやすいため、骨粗しょう症になりやすく、骨折のリスクが約2.5倍になるという報告もあります。このリスクはお酒をたくさん飲むとさらに高くなってしまうので、気をつけていきたいですね」(葉石さん)

 これは女性だけに限らないが、大酒飲みの人は食道がんになりやすいことが知られている。国立がん研究センターによると、お酒をまったく飲まない人に比べて、1日20~40g飲む人は2.6倍、40g以上飲む人は4.6倍も発症リスクが高くなる。毒性の強いアセトアルデヒドに長くさらされるフラッシャーは、さらにリスクが高くなってしまうという。

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