睡眠の不思議・・・「朝活」に向く作業、「夜活」でやるべきこと
米田勝一=日経Gooday編集長
「1日の中で一番眠気が少なく、脳が活性化されるのは夕方から夜にかけてで、特に就寝の1~2時間前は(晩酌を控えれば)最も脳の高次処理に適した時間帯。生体リズムから言うと、本当はこの時間こそが仕事や学習に向いています。もちろん、その後にしっかり眠ることで、覚えたことも記憶として定着しやすくなります」
日経Goodayの好評連載「 ビジネスパーソンに贈る 眠りの超スキル」の取材にご協力いただいた国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所成人精神保健研究部精神機能研究室の栗山健一室長によると、勉強するなら、朝活ではなく「夜活」なんだそうです。皆さん、知ってましたか?

「夜活」と聞くと、ついつい香しいアルコール臭が漂う別の活動を思い浮かべてしまいますが、実は、そんなことをやっている場合じゃないようです。ちなみに、勉強だけではなく、運動に関しても、適度なトレーニングであれば就寝の1~2時間前は効果的とのこと。いずれにせよ、飲んだくれている場合じゃないようです。
ちなみに、朝は、フルに頭脳を駆使する必要の少ない作業がお勧め。例えば、単純な入力作業とか、あまり考えずに気楽に処理できるようなメールの送信など、いわゆる“やっつけ仕事”です。その理由は、睡眠慣性。「目覚めた後もしばらくは眠気を引きずり、頭のアイドリング状態が続いている。この眠気が消えて頭がしっかり働くまでに、通常、2時間程度かかる」(栗山先生)からです。
皆さんも、栗山先生にご協力いただいた記事「寝る前の2時間が自分磨きのゴールデンタイムだった!」をお読みいただき、今後の生活にお役立てください。
深い眠りを実現するには3つのルールがあった
で、脳や体の働きに対して不思議で重要な機能を持つ睡眠ですが、その質を高めるのは、意外と難しかったりします。寝つきが悪かったり、中途覚醒がしばしば起きたり、寝てもすっきりしなかったり。
秋の夜長に何らかの睡眠トラブルを抱えている方は、ぜひ、「ぐったり&もやもやが翌朝スッキリ! 深く眠る、元気に起きる睡眠術」を読んでみてください。

睡眠には、アンチエイジングやストレス解消の機能があります。眠りが浅くなる傾向がある中高年は、ぐっすり眠るための工夫が欠かせません。記事を読んでいただき、快眠を妨げている原因と、深い快眠を実現するための対策を見つけてください。