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Gooday 通信

東海大医学部教授・川田浩志さん「反省はしません。その方が健康でいられるから」

毎日を楽しめることが年齢に負けない第一歩です~Gooday流アンチエイジングセミナー【後編】

どうすれば「幸福度」は上げられる?

 「楽しい」と思う心がけが、「健康寿命」を延ばすことに通じるならば、なおさら日々実践したいもの。しかし、現実の生活ではストレスが多い、時間がないから難しいというのが本音ではないでしょうか。

 そこで、毎日目が回るような多忙を極める川田さん自身が実践する、“幸福度アップ実践術”が紹介されました。どれも日頃から簡単に取り組めるものばかり。ぜひ、取り組んでみてください。

その3~今するべきことに集中すること!

 「人は過去と未来に執着するものです。変えられない過去や、起こるかどうかわからない未来のことを考えず、今だけに集中します。2~3分、深呼吸をするだけでもいいです。私にもここでは語れないような嫌なことはいろいろとありますが(笑)、仕事中はとにかく目の前にいる患者の治療だけに集中します。すると面白いことに、そうした心がけを続けることで、患者との信頼関係を築くことにもつながるのです。『今に集中する』『呼吸に集中する』という程度の簡単なことでも、習慣化すればメンタルが乱れないように鍛えられてくる。こうした習慣が、加齢に伴い早い段階から始まるとされる脳内の前頭前野の萎縮を遅らせるという研究成果もあるのです」(川田さん)

その4~幸福度は自分次第で変えられる

 続いて、誰しもが気になる「幸せ」の尺度について話が進みます。経済的な余裕、名誉、地位、出世、生き甲斐、生活環境…などなど、誰しもが「幸せになるため」「幸せかどうか」ということを様々な尺度で測ったりするものです。川田さんによれば、幸福度を高めるためのエビデンスもあるといいます。

 「個人の幸福度を決めているのは、『遺伝』が50%だという報告があります。しかしその一方で、お金や生活環境といった要因による影響は『10%』にしかすぎません。では、残りの40%は何か。研究結果では『自分次第』ということでした。つまり、『自分がどうするか』が幸福度を決める。自分を幸せにできる可能性は後天的に40%もあることを示しているのです」(川田さん)

 幸せ度の尺度として、とかく「お金」や「環境」が影響しているのかと思いきや、その要因がたったの10%というのが驚きです。

 「『宝くじで高額当選した人たちの一年後の幸福度』という研究では、そのほとんどが1年前よりも幸福度が落ちたことが明らかになりました。私も宝くじを買うのですが、はずれる度に、『これでいいんだよ。当たっちゃいけないんだ』と家族には言っています」と川田さん。

 続けて、「まあ、それでもまた懲りずに買ってしまうのですけど…」。会場は再び大爆笑。

川田先生も実践する1日3つのいいこと記録

 最後に、川田さんも実践しているという簡単で究極のアンチエイジング術!? もエビデンスとともに紹介されました。

その5~その日に得た良いことを3つ記録する

 「これは129人を対象にした実験です。『毎晩、昔の記憶を思い出して記録した』という70人と、1日3回、自分にとっていいことを行う習慣を『“Three good things”』として実践した59人を比較すると、後者は6カ月後のうつレベルがはるかに低く抑えられたのです。そこで私は毎日、3つ幸せだったこと手帳に記します。『今日はケータイを落としたけど、見つかってよかったなぁ』といったことでいいのです。自分にとって都合のいいように物事を捕えられるようになることが、その人自身の幸福度を高めていくことが実験でも明らかになっているのです」(川田さん)

 こうして川田さんが日々行っている、エビデンスに基づいたアンチエイジングライフも紹介されました。

  • 食事は、野菜たっぷり、ナッツも積極的に食べる。ナッツはサラダと合わせ て食べるとおいしい。
  • 朝昼晩、1日3回ヨーグルトを食べる。おかげで腸の調子も上々。
  • 夕食はレンズ豆など豆スープをよく食べる。
  • 仕事で6時間座りっぱなしなので毎朝自宅のマシンで筋トレをする。

その6~実直で誠実に生きている人ほど、死亡リスクが低い

 「およそ7万6000人の人格傾向を『外向性』『神経質』『同調性』『寛容性』『実直性/誠実性』の5段階で評価し、死亡リスクを解析したところ、『実直性/誠実性』のみが死亡リスク軽減と関連性が認められました。死亡率が最も低くできるのが、誠実で実直、つまり仕事を真面目にやりとげるような人。今日の講演で60ページもの資料を用意し、最後までしゃべり続ける私のような実直さと、みなさんにお伝えしたいと思うこの誠実さが大事なんです(笑)」(川田さん)。

 最新の研究データとともに、川田さんによる笑いにあふれた第2部の講演は、無事に締めくくられました。

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