三浦豪太さん「三浦家のカラダ哲学は『できない理由より、できる理由を考えよ』」
父・雄一郎のエベレスト挑戦に学ぶ Gooday流アンチエイジングセミナー【前編】
「エベレストの登頂率はおよそ3分の1。現役バリバリの登山家たちがこれまでの集大成として、死にもの狂いで挑んでも、たった3分の1しか頂上に行けない。しかも、100人に1人は命を落とす山なんです」と豪太さん。
見事に75歳でエベレスト登頂を成功させると、すぐさま80歳のときにも挑むことを父は宣言。するとまた試練が雄一郎さんを直撃しました。76歳のときにスキー中の落下事故で、骨盤の4カ所を骨折。会場には真っ二つに折れた骨盤の画像が映し出されます。「担当医は『この年齢でこれほどひどい骨折をしたら、エベレストに登るどころか、歩けるまで回復すればラッキーです』と宣告したのです。この重大な事実を父に伝えようと病室に行くと、なんと父は看護師さんと談笑している。そして僕に向かって言ったのです」(豪太さん)。
「おう、豪太。ここは最高だ! エベレストみたいに寒くないし、空気もたっぷりある。なにより美人の看護師さんがわしの体を拭いてくれるんだからな!」
その後、父・雄一郎さんは安静治療を経て、母のお手製の鮭の頭の煮物を毎日食べ、過酷なリハビリに励み、見事、80歳での登頂を達成したというエピソードが紹介されました。
人は、一生涯アクティブに過ごすことができる
会場で紹介された様々なエピソードを通じて、豪太さんは世に言う「健康法」には2つの側面があると言います。
「健康法には、『守り』と『攻め』がある。前者は、普段この程度の運動をしておけば、病気を遠ざけられるというもの。もちろんこれはとても大切なことです。しかし、父親が実践してきた『攻め』の健康法は、エベレストに絶対に登るとの目標を定めて、そのために必要な筋力を逆算して作り上げてきたものです。体の筋力は70歳よりも80歳のときのほうが強く、背筋力は20歳代の平均値より高い。これこそがまさしく、我が家の家訓でもある『できない理由より、できる理由を考えよ』を、父自らか示したのだと思うのです」(豪太さん)