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放置すると怖い! 「脂肪肝」を正しく理解する

脂肪肝の人は高血圧や糖尿病などの生活習慣病を起こすリスクが高くなる

 Gooday編集部

「今は大丈夫だから」と脂肪肝を放置してはいけない!

健康診断の結果で、肝臓関連の数値が少し悪くなったくらいでは、自覚症状は出ない。だからとだからといって放置しておくのは危険だ。(©Sebastian Kaulitzki -123rf)
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 今や、日本人の3人に1人が「脂肪肝」といわれる時代です。ミドル以上の方なら、脂肪肝を心配している人も多いのではないかと思います。

 肝臓は「沈黙の臓器」だけあって、肝機能関連の数値がちょっと悪くなったくらいでは症状が現れません。「とりあえず今は大丈夫だから…」と放置している人も多いかもしれませんが、脂肪肝を甘くみてはいけません

 そもそも、「脂肪肝とは肝臓(肝細胞)に脂肪(特に中性脂肪)が蓄積した状態のことです。具体的には、肝臓に30%以上の中性脂肪がたまった状態を脂肪肝と呼んでいます。

 脂肪肝を放置すると、肝細胞が壊れて、長期的には正常な細胞が減少してしまう可能性があります。これが肝機能の低下です。そして肝機能が低下すると、肝硬変、さらには肝臓がんに至る可能性があります

 ここまではご存じの方もいると思いますが、現在では、脂肪肝はさまざまな病気の入口になるということもわかってきています。脂肪肝の人は、高血圧や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病を起こすリスクが高くなるのです。さらに、動脈硬化が進行し、心臓病や脳卒中を発症するリスクも高くなります。糖尿病になると認知症リスクも高くなる――というように、脂肪肝を放置すると、さまざまな病気を誘発する“負のスパイラル”が起こる可能性があるわけです。

脂肪肝はかつては、深刻な病気とは考えられていなかった。しかし、最近では、さまざまな病気の入口になることがわかってきている
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 脂肪肝を放置し続けると、取り返しのつかないことになってしまう可能性があります。そこで今回の記事では、知っておきたい肝臓の新常識から脂肪肝の対策までをまとめました。

まずは、肝臓の機能をきちんと理解するところから

本当の意味での肝機能低下とは? “沈黙の臓器”「肝臓」を正しく理解する

肝臓には「解毒」「代謝」「胆汁の生成」の3大機能がある
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 肝臓は生命維持に欠かせない臓器で、さまざまな機能を担っています。まずは、肝臓という臓器について、きちんと理解するところから始めましょう。

 肝臓は1.2~1.5kgもある人間最大の臓器で、血液中のさまざまな成分を酵素によって変化させ、必要な物質を作り出しています。そのため肝臓は“生命の化学工場”とも呼ばれています。

 肝臓は生命維持に欠かせない臓器であることから、かなり余力がある臓器です。健康な肝臓なら、手術で半分切ったとしても機能には全く問題がないそうです。 「よく気軽に『肝機能が低下した』といいますが、実は、健診の数値が正常値からちょっとはみだした程度では、医学的には肝機能が低下したとはいいません。本当の意味での肝機能の低下は、肝硬変を指します」(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器内科 准教授の浅部伸一さん)。

脱“脂肪肝”の落とし穴、油だけでなく“糖質”に注意!

肝臓では、脂肪や糖を代謝してエネルギーに変換する。ただし、摂り過ぎた脂肪や糖は中性脂肪として蓄えられる。特に注意すべきなのが糖の摂り過ぎだ
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 冒頭でも触れましたが、今や国民の3人に1人は脂肪肝という時代です。なぜこんなに多くの人が脂肪肝になるのでしょうか。

 その最大の原因は“食べ過ぎ”にあります。「食の欧米化」「飽食」が背景にあるといわれています。摂取するエネルギー(カロリー)が、使うエネルギーよりも多いと、余ったエネルギーは肝臓に運ばれて中性脂肪になるのです。

 多くの人が「脂肪を食べると脂肪肝になる」と思いがちですが、そこに大きな落とし穴があります。実は、糖質も中性脂肪になるのです。実際、脂肪肝で肥満の人は、主食を多く摂っている人が多いそうです。特に、“主食の重ね食べ”をしている人は注意が必要です。

有酸素運動で脂肪を燃やすのが王道、サプリに頼らない

「肝臓のために…」と飲んだウコンに落とし穴!

 脂肪肝を改善するには「食べ過ぎないこと」が肝心ですが、たくさん食べても運動量が多ければ脂肪肝にはなりません。要は、エネルギーの摂取量と消費量のバランスの問題です。脂肪肝の予防・改善には、運動もとても重要なファクターとなります。

 対策には、ウォーキング、ジョギング、プールで歩くなどの有酸素運動が有効となりますが、脂肪を燃焼させるには激しい運動は必要ありません。自分の運動能力の5割程度の強度が有効だそうです「運動能力の5割程度」と言われてもピンとこない人も多いかもしれませんが、これは軽く汗ばむ程度の運動を指します。

 一方、「肝臓にいい」といわれるサプリメントもよく販売されています。これらを使って、手軽に脂肪肝を改善することはできないものかと考えてしまいがちですが、そういった考えは捨てた方がいいようです。浅部さんは、脂肪肝の人には、シジミとウコンについては肝臓の細胞にダメージを与える可能性があるためすすめていないそうです。

大量飲酒は「脂肪肝」にまっしぐら

脂肪肝は大きく、「アルコール性」と「非アルコール性」に分けられる。さらに非アルコール性脂肪肝は「単純性脂肪肝」と「非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)」に分類される
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 脂肪肝の一因に、お酒の飲み過ぎがあることをご存じでしょうか。

 脂肪肝には大量飲酒が原因のアルコール性脂肪肝と、肥満、脂質異常、糖尿病が関与する非アルコール性脂肪肝の2タイプがあります。一般に非アルコール性脂肪肝の患者の方が多いのですが、“酒飲み”の方の場合は、アルコール性脂肪肝である可能性が高いのです

 お酒の飲み過ぎが脂肪肝につながる理由は二つあります。一つは、アルコールが中性脂肪の材料になるため。もう一つは、アルコールが肝臓で代謝されている間は脂肪の燃焼が阻害されるためです。1日の純アルコール摂取量が60g(日本酒にして3合)を越えている場合は、アルコール性脂肪肝であることがほとんどなのだそうです。この対策としては、アルコールの総量を減らすことが大切で、適量は純アルコールに換算して週に150g程度です。また、お酒と一緒に食べるおつまみも、炭水化物の摂り過ぎは避けるようにしましょう。