日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > からだケア  > Gooday 通信  > 社内実施担当者必見! 「ストレスチェック」の疑問に答えます  > 5ページ目
印刷

Gooday 通信

社内実施担当者必見! 「ストレスチェック」の疑問に答えます

中小企業における「ストレスチェック」のより良い運用と活用を考える(後編)

 氏家裕子=ライター

最後に2つ。「社員教育でセルフケアのためにどんなセミナーがオススメですか」という質問と、「専門知識がないのに担当させられる社内実施担当者の精神的負担をどうしたらいいか」との質問がありますが、このあたりはいかがでしょうか。

[画像のクリックで拡大表示]

宮川さん 研修は一般的にはセルフケア研修に加えて、ラインケア研修も必要です。ストレスチェックは、セルフケアやラインケアとしての一部なので、それ以外に管理監督者と部下が、日ごろ良好な関係性を築けるような研修などがあるといいかと思います。
 また、各自治体の労働局や労働基準監督署に持ち込まれる個別労働相談の統計が毎年出てきてますけど、最近多いのは、いじめ・嫌がらせなどパワハラ関係で、昨年は約7万件ほどで5年連続トップです。解雇問題などと比べるといじめ・嫌がらせだけが右肩上がりなんです。このような状況からかもしれませんが、ハラスメント研修の依頼が増加しています。ただこれも、ご依頼いただけるのが管理職だけというケースが多いので、被害者になりうる人たちもしっかりと正しい知識を持たないと、なかなか問題は解決しないですよね。どういうことがパワハラになりうるのか、本人も良かれと思って行った指導が意識しないうちにいじめにつながってしまうこともあるので、このような研修も有効だと思います。
 あと最近多いのは、アンガーマネジメントですね。感情コントロールをどうやっていくのかはとくに管理職層のニーズがあって、ハラスメント研修に絡めてやっている会社もあります。また、ストレスマネジメントとして、奥田先生は専門だと思いますが、マインドフルネスで自分の精神状態、体調を整え、ストレス軽減や集中力を高めるなどの取り組みが非常に有効だといわれています。

[画像のクリックで拡大表示]

奥田さん マインドフルネスを有効活用するには睡眠と食事をちゃんとして体調がいいことが重要です。睡眠不足で瞑想しても、すぐに眠ってしまいますよね(笑)。メンタルが元気であるということは、体が元気であることが絶対的に基本にありますので、マインドフルネス研修の前に、基本的なセルフケアの研修が不可欠です。不摂生されている方は非常に忙しい方が多いので、そのあたりをセルフケアセミナーにて社員教育し、個人個人が気を配るようになるだけでも、過労を原因とするうつ病やメンタル不調の発生率は下がると思います。
 同時にラインケアセミナーも行い、上司自身が率先して睡眠や食事のセルフケアの大切さを理解して、部下に日々指導できるようになればベストだと思います。
 では次にストレスチェックに関係する社内実施担当者の精神的負担の軽減に関しての質問についてお答えしますね。私が見てきた限りでは、社内の実務担当はたった一人という例も多かったんです。そういう方はご自身に負担がかからないように、外部の信頼できるEAP業者さんを選ばれるのが重要かと思います。その方と産業医(または実施者となる保健師や医師)とタッグを組んでストレスチェックのシステム構築から一緒に相談したり、実施を進めていけば、負担を軽減できるかなと思います。

[画像のクリックで拡大表示]

どうもありがとうございました。いかがでしたでしょうか。ぜひ、みなさんも参考にしていただければと思います。

(写真:稲垣純也)

前編 「ストレスチェック」はどう役立てるかを考えながら進める!
奥田弘美(おくだ・ひろみ)さん
精神科医(精神保健指定医)・産業医・作家
奥田弘美(おくだ・ひろみ)さん 1992年山口大学医学部卒。精神科臨床および都内20カ所の産業医として日々多くの働く人のメンタルケア・ヘルスケアに関わっている。著書は「1分間どこでもマインドフルネス」(日本能率協会マネジメントセンター)、「図解『めんどくさい』をスッキリ消す技術」(マキノ出版)など多数。日本マインドフルネス普及協会を立ち上げ日本人に合ったマインドフルネス瞑想の普及も行っている。
宮川浩一(みやがわ・こういち)さん
ネオシステム EAP事業部長/国際EAPコンサルタント(CEAP)
宮川 浩一(みやがわ こういち)さん EAPコンサルタントとして企業における産業保健の構築サポート、メンタルヘルス対策、組織診断・職場改善サポート、研修講師、カウンセリング業務、ハラスメント対策等に従事。メンタルヘルス、ストレスマネジメント、メンタルトレーニング、パワハラ・セクハラ等をテーマにセミナー、研修を実施。

先頭へ

前へ

5/5 page

日経グッデイ春割キャンペーン

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 肩の痛みから高血圧まで、「姿勢の崩れ」は様々な不調の原因に

    「姿勢」が、肩こりや腰痛の原因になることを知っている人は多いだろうが、足の痛みや高血圧、誤嚥性肺炎まで、全身の様々な不調・疾患の原因になることをご存じの方は少ないかもしれない。これまでに掲載した人気記事から、姿勢と様々な病気・不調との関係について知っておきたいことをコンパクトにまとめた。

  • あなたも「隠れ心房細動」?! 高齢化で急増する危険な不整脈

    脈の速さやリズムが乱れる「不整脈」。その一種である「心房細動」は、高齢化に伴い患者数が増加しており、潜在患者も含めると100万人を超えると言われている。心房細動の怖いところは、放置すると脳梗塞などの命に関わる病気を引き起こす可能性があることだ。本記事では、心房細動の症状や早期発見のコツ、治療のポイントなどをコンパクトにまとめた。

  • 変形性膝関節症のつらい痛みを改善する運動とは?

    年を取ると多くの人が感じる「膝の痛み」。その原因で最もよくあるケースが「変形性膝関節症」だ。膝が痛いと外出がおっくうになり、体を動かす機会が減るため、そのまま何もしないとますます足腰が衰えてしまう。だが実は、変形性膝関節症の痛みをとり、関節の動きを改善するために有効なのが、膝への負担を抑えた「運動」なのだ。ここでは、膝の痛みが起きる仕組みから、改善するための運動のやり方までをまとめよう。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設 日経Gooday春割キャンペーン

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.