病気との関係、効く食べ方…「腸内フローラ」の本当のところ
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腸内細菌の集団全体を指す「腸内フローラ」に注目が集まっている。腸内環境の良しあしが私たちの健康を大きく左右するからだというが、そもそも腸内環境はどんな病気と関係があるのだろうか。また、どんなものを食べると腸内環境は改善するのだろうか。研究者への取材でお墨付きをもらった情報を紹介する。
腸内フローラはどんな病気と関係?
【肥満・メタボ】
生活の乱れなどにより腸内環境に良くないものを食べ過ぎると、「腸内フローラ」と呼ばれる腸内細菌の集団全体のバランスが崩れ、体にとってよくない物質が腸内フローラから作り出されてしまう。腸内フローラと密接な関係があること分かってきたものの一つが肥満だ。
出典:・自分の腸内細菌をサプリにして飲む日は近い!
腸内環境が悪いと、おなかに脂肪がたまりやすいというのだ。動物実験では、ある特定の悪玉菌を腸内に植えつけると太ることが報告されており、人間の場合でも、腸内環境によって太るかどうかが大きく左右されると考えられている。
出典:・“いい腸活”に欠かせない「水溶性食物繊維」の知られざる事実
【大腸がん、肝臓がんなど】
肥満だけでなく、腸内フローラのバランスの乱れにより、さまざまな病気が誘発される可能性があることが明らかになってきた。大腸がん、肝臓がん、糖尿病、自閉症、多発性硬化症、アレルギー、大腸炎などだ。
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【動脈硬化】
さらに、「腸内フローラは動脈硬化とも深い関係があります」と指摘するのは、循環器系の専門家としてテレビ出演も多く、“血管先生”の異名を持つ池谷医院(東京都あきる野市)院長の池谷敏郎さんだ。
腸内フローラに悪玉菌が多い人は、食物に含まれるコリンという栄養素が腸内細菌に代謝されてできる「TMAO」という物質が多くなる。約4000人を3年間追跡調査した結果、血液中のTMAOが多い人ほど、心筋梗塞や脳卒中を起こすリスクが高いことが確認された。つまり、動脈硬化が進んでいたわけだ。
出典:・悪玉菌が多いと脳卒中に! 腸内フローラと血管の意外な関係
では、どんなものを食べると腸内環境の改善につながるのだろうか。食べ方にコツはあるのか?
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