専門医が明かす、ありふれた病気・症状の意外な原因
腰痛、頭痛、肩こり、便秘は「こんな原因」もチェック!
便秘◆ねじれ腸・落下腸による便秘は「ゆらして通す」

便秘は、日本人の1000万人以上が悩んでいるとされる身近な症状。食物繊維や水分の摂取不足、運動不足、腸内環境の悪化など、様々な原因により起こります。中でも、慢性の便秘に合併して腹痛や腹部の不快感があり、排便すると症状が軽くなる場合は、便秘の背景に「過敏性腸症候群」という腸の機能障害があると考えられています。
「日本人の場合、過敏性腸症候群がある人では、腸の形に問題がある『腸管形態異常』がよく見られます」。こう話すのは、数多くの過敏性腸症候群患者の大腸内視鏡検査を行ってきた、国立病院機構久里浜医療センター内視鏡センター長の水上健医師です。
通常、大腸はゆるく四角形を描くようにお腹に収まっているとされています。ところが、水上医師の研究から、日本人のおよそ8割に、腸が奇妙にねじれていたり(ねじれ腸)、立った状態ではだらりと垂れ下がっていたり(落下腸)といった、腸の形態の異常があることが分かりました。
腸の形態異常が原因となる便秘に対し、効果てきめんなのが「ねじれ腸・落下腸マッサージ」。マッサージの目的は、「腸をぐいぐい強く押して圧迫することではなく、腸をゆらして便を引っかかりにくくすることです。お腹を押す強さは、お腹が少しへこむぐらいと考えてください」と水上医師はアドバイスしています。
水上医師が考案した「ねじれ腸・落下腸マッサージ」について、詳しくは以下の記事をご覧ください。