米国で使用禁止になる「トランス脂肪酸」
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稲川 哲浩=日経Gooday
米国において、一部の菓子類やマーガリン、揚げ物などに含まれ、心臓疾患のリスクを高めるとされる「トランス脂肪酸」の原因となる油の使用が禁止されることになりました。トランス脂肪酸は、悪玉とされる血中のLDLコレステロール値を上昇させて動脈硬化の原因となり、その結果として心臓病のリスクを高めるとされています。そのため、米食品医薬品局(FDA)は6月16日に、3年間の猶予期間を経た2018年6月以降は、食品への添加を原則認めないという方針を発表したのです。FDAは今回の決定によって、「致命的な心臓病を年に数千件減らせる」としています。
2006年から食品への含有量表示を義務づけていた米国とは異なり、日本では大多数の人のトランス脂肪酸摂取量が世界保健機関(WHO)の勧告(目標)基準である総エネルギー比1%未満を下回っているとされ、特に規制はされていません。山崎製パンや神戸屋など、一部の食品メーカーはホームページなどを通じて自社製品の含有量を情報提供していますが、今回の決定を受けて、多くの食品・外食企業が含有量削減や情報開示などの対応を進めることになりそうです。
日経Goodayでも、これまで以下のコラムで、トランス脂肪酸の摂取に対する警鐘を鳴らしてきました。トランス脂肪酸について知りたい方や、脂肪肝やメタボリック症候群でお悩みの方は、以下の関連コラムを是非お読みになってください。
