イライラ、疲れ、肩こり、頭痛…季節の変わり目、不調を癒す漢方薬
好評連載「幸福薬局・幸井俊高の しあわせ漢方」まとめ
【疲労】 体(=クルマ)のエンジン性能を上げて疲れに負けない体になる

疲れたときの対策として一般的なのは、ビタミン剤や栄養ドリンクです。体内で不足するビタミンや栄養を補給してくれます。ただしこれは一時的な栄養補給であり、慢性的な疲労の対策にはなりません。
人の体をクルマに例えるなら、疲れやだるさは、走りが悪くなった状態に相当します。原因として考えられるのは、「ガソリン不足」「エンジンの不良・不調」「潤滑油の劣化」などです。
ガソリン不足が原因ならば、ガソリンを補給すればクルマはちゃんと走り出します。これがビタミン剤や栄養ドリンクによる栄養補給です。
これに対し、調子が悪くなったエンジンをメンテナンスしたり、潤滑油を交換したりして、根本的にエンジンを改善して走りを良くするのが漢方薬です。ガソリン補給とは違った走りの良さを実感できることでしょう。
漢方薬は一時的な疲労回復ではなく、「疲れにくい体質」を取り戻すための薬です。ガソリン補給を繰り返してもクルマの性能そのものは良くなりませんが、漢方薬にはクルマの性能そのものを良くする力があります。
気虚(ききょ)→六君子湯(りんくしとう)など
- 声に力がない
- 動きたがらない
- 汗をかきやすい
肝鬱(かんうつ)→四逆散(しぎゃくさん)など
- 憂うつになる時がある
- ため息がよく出る
- 便秘と下痢を繰り返す
下線は漢方薬の名前
詳しい解説は、
「疲労に効く漢方」をご覧ください。
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