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Gooday 通信

がん治療を阻む4つの誤解

偏った情報に惑わされ、正しい判断ができなくなることを避けるには

3. がんと治療は「痛くてつらい」という誤解

 「先生、がんは痛くなるのですか。治療も苦しいのですよね

 がんを患者に宣告してから、今後の治療方針について説明すると、冒頭のような言葉を口にする人がほとんど。自分ががんであることを冷静に受け止めたはずの患者ですら、手術の日が近づくにつれて落ち着きがなくなり「痛いのは嫌だ」といって、驚くほど取り乱してしまうそうです。なかには恐れをなして、手術直前に「逃亡」してしまう患者すらいたと森山先生は話します。

 患者の多くがそう思う背景には、テレビドラマや映画などで描かれるがん患者の闘病シーンが、ことさら苦しみや痛みの部分を強調しすぎていることがあります。

 「がんやその治療が『痛い』『苦しい』といった、壮絶な闘病をイメージさせるのは、医療技術が発達していなかった時代の名残りなのでしょう。ドラマや映画などに取り上げられる設定も、そのほとんどが“演出”が効いた特異な例であることが多いのです」(&copy;XiXinXing /PIXTA)</p>
「がんやその治療が『痛い』『苦しい』といった、壮絶な闘病をイメージさせるのは、医療技術が発達していなかった時代の名残りなのでしょう。ドラマや映画などに取り上げられる設定も、そのほとんどが“演出”が効いた特異な例であることが多いのです」(©XiXinXing /PIXTA)

 しかし、森山先生は、「かなり進行したごく一部のがんを除けば、みなさんが抱くような「痛み」「苦しみ」はほとんどありません。どうか妄想を膨らませて不必要に恐れないでほしいと思います」と話します。末期を除くと、闘病に強い痛みを伴わないそうです。

 もちろん、体の中にある組織の一部を切除したり、開腹手術をしたりするわけですから、手術後に麻酔が切れれば少なからず痛みます。しかし、森山先生によると、「がんの手術後に伴う痛みは『七転八倒』する強い痛みではなく、せいぜい『二転三倒』ぐらいといえばいいでしょうか。それ以下の痛みで済むこともあります」。

 「手術を終えた翌日、恐る恐るではありますが、多くの患者がちょっと前屈みで病院内を歩いています。大きなくしゃみをすれば、傷口に響いて痛みが走るでしょうが、普通に呼吸して静かに会話をするぶんには何も気にならないはず。これががんの手術を受けた患者のごく平均的な姿です」(森山先生)

 もしもがんで最期を迎えるときも、「七転八倒する中で壮絶な最期を遂げるようなイメージがあるようですが、こうしたケースはむしろ稀です。もしも、『医療的にがんをこれ以上、抑える手立てがない』との判断が下されたとすれば、医師は痛くない、つらくない、苦しくない…といった療養の方向を模索していきます。強い麻酔を投与して意識レベルを下げ、痛みを感じさせなくする選択を取ることもあります」(森山先生)

 「現代の医療では、がんを完治させること目指しながら、患者の身体的な『痛み』『苦しみ』のない治療も実現しようとしていることを、改めて知って頂けたらと思います」(森山先生)

 がん治療の「痛み」「つらさ」の誤解については、以下の記事をご覧ください。

がんと治療は「痛くてつらい」という誤解

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