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Gooday 通信

「がん検診の落とし穴」とは? 現実的な検診の受け方

日本一がんを見つけた医師・森山紀之さんが勧める「がん検診」とは

北斗晶さんを襲った「乳がん」をどう受けとめる?

 昨年タレントの北斗晶さんが、乳がんを発症していたことをメディアで告白して、大きなニュースとして取り上げられました。北斗さんの場合は、乳がん検診を毎年受検しており、前年には異常がなかったといい、その後に違和感を覚えて再び検査を受けたところ、がんが見つかったということでした。

 自分で異変に気が付いたのは、異常なしと判定されてからおよそ半年後。がんはすでに2センチの大きさで、リンパへの転移もわかり、右乳房をすべて摘出する手術となりました。「毎年検診を受けていたのに、どうして発見できなかったのか」と、ニュースを見てショックを受けた人も多かったでしょう。

「乳がん検診でマンモグラフィを受けるうえで、ぜひ知っておいてほしいことは自分の乳腺が『密なタイプかどうか』です。もしも該当する人であれば、乳腺エコー検査を加えることをお薦めします」(森山先生)(©Tyler Olson-123rf)
「乳がん検診でマンモグラフィを受けるうえで、ぜひ知っておいてほしいことは自分の乳腺が『密なタイプかどうか』です。もしも該当する人であれば、乳腺エコー検査を加えることをお薦めします」(森山先生)(©Tyler Olson-123rf)
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 「乳がん」「子宮がん」は女性にとって、とても身近で、気を付ける必要がある存在です。そもそもがんの多くは、統計学的には50代以降から発症リスクが高まりますが、乳がん、子宮がんに関しては、30代、40代といった若い人でも発症するリスクのある「年齢が関係ないがん」だといいます。患者の“若年化”には、医療技術の進歩に伴う発見率の向上も影響しているようです。

 北斗さんのケースでは、「前年の検査のときにはがんは本当になかった」「検診のときに見落とされていた」という2つが考えられます。森山先生は「どちらの可能性もある」と話します。

 「がん細胞が見つかったところが、乳頭の直下という、一般的な検診で採用されている乳房X線検査(マンモグラフィ)ではとても見つけにくい部位にあったことを考慮すると、初期のがんを見つけられなかった可能性はあります。一方で、検診のときには、マンモグラフィで発見可能ながんはなく、その後に発症して急速に進行した可能性も捨てきれません」

 そこで、「それならばがん検診を受ける意味はない」と考えるのは避けるべきと森山先生は強調します。「難しい部位のがんであっても初期に発見されることももちろんありますし、すべてのがんが、急速に進行するわけではありません。だからこそ、定期的にがん検診を受けるべきです」

乳がんをステージ別にみた「5年後相対生存率」
乳がんをステージ別にみた「5年後相対生存率」
出典:「全がん協部位別臨床病期別5年相対生存率(2001-2003年症例)」のデータを 基に編集部で作成
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 「まだ40代以降で乳がん検診を受けたことがない人、さらに前回の検診から数年も経過をしている人は、自治体で行っている対策型検診を受けるといいでしょう。40歳以上の女性の場合、2年に1回、マンモグラフィを受けることが推奨されています。もしも、「乳がん」を罹患した近親者がいるならば、30代から受検してもいいでしょう。罹患が心配な方は、もちろん、毎年受けても構いません」

 森山先生は、マンモグラフィを受ける予定がある場合、今後も定期的に検診を続けていくうえで、ぜひ知っておいてもらいたいことがあるといいます。それは、自分の乳腺が「密なタイプかどうか」。次に受検する機会に、医師やレントゲン技師に「自分の乳腺が密かどうか」を質問してください。

 「密なタイプかどうか」で検診内容がどう変わるかや、検査方法の違いによるメリット・デメリットなどについて、以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。

乳がん、子宮がん、卵巣がん発見のための検診選び

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