日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > からだケア  > Gooday 通信  > 「がん検診の落とし穴」とは? 現実的な検診の受け方  > 4ページ目
印刷

Gooday 通信

「がん検診の落とし穴」とは? 現実的な検診の受け方

日本一がんを見つけた医師・森山紀之さんが勧める「がん検診」とは

北斗晶さんを襲った「乳がん」をどう受けとめる?

 昨年タレントの北斗晶さんが、乳がんを発症していたことをメディアで告白して、大きなニュースとして取り上げられました。北斗さんの場合は、乳がん検診を毎年受検しており、前年には異常がなかったといい、その後に違和感を覚えて再び検査を受けたところ、がんが見つかったということでした。

 自分で異変に気が付いたのは、異常なしと判定されてからおよそ半年後。がんはすでに2センチの大きさで、リンパへの転移もわかり、右乳房をすべて摘出する手術となりました。「毎年検診を受けていたのに、どうして発見できなかったのか」と、ニュースを見てショックを受けた人も多かったでしょう。

「乳がん検診でマンモグラフィを受けるうえで、ぜひ知っておいてほしいことは自分の乳腺が『密なタイプかどうか』です。もしも該当する人であれば、乳腺エコー検査を加えることをお薦めします」(森山先生)(©Tyler Olson-123rf)
[画像のクリックで拡大表示]

 「乳がん」「子宮がん」は女性にとって、とても身近で、気を付ける必要がある存在です。そもそもがんの多くは、統計学的には50代以降から発症リスクが高まりますが、乳がん、子宮がんに関しては、30代、40代といった若い人でも発症するリスクのある「年齢が関係ないがん」だといいます。患者の“若年化”には、医療技術の進歩に伴う発見率の向上も影響しているようです。

 北斗さんのケースでは、「前年の検査のときにはがんは本当になかった」「検診のときに見落とされていた」という2つが考えられます。森山先生は「どちらの可能性もある」と話します。

 「がん細胞が見つかったところが、乳頭の直下という、一般的な検診で採用されている乳房X線検査(マンモグラフィ)ではとても見つけにくい部位にあったことを考慮すると、初期のがんを見つけられなかった可能性はあります。一方で、検診のときには、マンモグラフィで発見可能ながんはなく、その後に発症して急速に進行した可能性も捨てきれません」

 そこで、「それならばがん検診を受ける意味はない」と考えるのは避けるべきと森山先生は強調します。「難しい部位のがんであっても初期に発見されることももちろんありますし、すべてのがんが、急速に進行するわけではありません。だからこそ、定期的にがん検診を受けるべきです」

乳がんをステージ別にみた「5年後相対生存率」
出典:「全がん協部位別臨床病期別5年相対生存率(2001-2003年症例)」のデータを 基に編集部で作成
[画像のクリックで拡大表示]

 「まだ40代以降で乳がん検診を受けたことがない人、さらに前回の検診から数年も経過をしている人は、自治体で行っている対策型検診を受けるといいでしょう。40歳以上の女性の場合、2年に1回、マンモグラフィを受けることが推奨されています。もしも、「乳がん」を罹患した近親者がいるならば、30代から受検してもいいでしょう。罹患が心配な方は、もちろん、毎年受けても構いません」

 森山先生は、マンモグラフィを受ける予定がある場合、今後も定期的に検診を続けていくうえで、ぜひ知っておいてもらいたいことがあるといいます。それは、自分の乳腺が「密なタイプかどうか」。次に受検する機会に、医師やレントゲン技師に「自分の乳腺が密かどうか」を質問してください。

 「密なタイプかどうか」で検診内容がどう変わるかや、検査方法の違いによるメリット・デメリットなどについて、以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。

乳がん、子宮がん、卵巣がん発見のための検診選び

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 「中途覚醒が多く寝た気がしない」 中高年の睡眠の悩み解消術

    「睡眠の途中で何度も目を覚まし、眠った気がしない」「早朝に目覚めてしまい、その後なかなか寝付けない」――。歳をとるにつれ、そんな「中途覚醒」「早朝覚醒」に悩まされるようになったという人も多いだろう。なぜ中途覚醒は起きるのか。中途覚醒を解消して、若い頃のような「熟睡」を手に入れることはできるのか。このテーマ別特集では、中途覚醒の原因と、それを解消するための対策を一挙紹介していく。

  • 強い足腰を維持するための「骨」の強化法

    健康長寿の大敵となる「骨の脆弱化」を予防するには、若いうちから「骨を強くする生活習慣」を取り入れていくことが大切だ。このテーマ別特集では、骨が弱くなるメカニズムや危険因子、骨を強く保つための生活習慣のポイントなどについて解説していく。

  • もの忘れと認知症の関係は? 認知症リスクを下げる生活のポイント

    年を取っても認知症にはならず、脳も元気なまま一生を終えたいと誰もが思うもの。しかし、「名前が出てこない」「自分が何をしようとしたのか忘れる」といった“もの忘れ”は、中高年になると誰もが経験する。⾃分は周りと比べて、もの忘れがひどいのでは? ひょっとして認知症が始まったのか? と不安になる人も多い。このテーマ別特集では、もの忘れの原因や、将来の認知症にどうつながるのか、認知症を予防するにはどうすればいいのかについて、一挙にまとめて紹介する。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.