バレンタインに要チェック! チョコの健康効果
心血管疾患から腸内フローラまで幅広い効果、ただし食べ過ぎには注意
Gooday編集部
チョコの成分が認知症を予防する?
最近は、高カカオのチョコレートが、脳にいい影響を及ぼすかもしれないという研究報告も出てきています。
この研究は、愛知県蒲郡市、愛知学院大学、菓子メーカーの明治が産学共同で実施したもの。蒲郡市内外の45~69歳までの347人に4週間(2014年6月から7月中旬)、カカオポリフェノールを多く含むチョコレートを毎日25g(5gを5枚)、合計約150キロカロリー摂取してもらい、摂取前後の血圧測定や血液検査などで身体の状態の変化を検証しました。

この研究の結果、チョコレートの摂取前(0週)と摂取後(4週)を比べると、BDNF(脳由来神経栄養因子)の血中濃度が有意に上昇していたことがわかったそうです。実はこのBDNF、認知症と深く関係があるのではないかといわれています。
「BDNFは、脳の神経細胞の発生や成長に関与する神経栄養因子の一種。記憶の形成を司る『海馬』に多く存在して、脳の活動を支えていると考えられています。近年、このBDNFがうつ病やアルツハイマー型認知症を予防する可能性があるとして注目されています」(桜美林大学老年学総合研究所所長の鈴木隆雄さん)。
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高カカオのチョコレートは脳によい影響を与える?
腸内環境の改善効果も期待できる?

ここ数年、腸内フローラ(腸内細菌群)に対する注目が高まっていますが、チョコレートの摂取による腸内環境の改善効果も期待されています。
菓子メーカーの明治と帝京大学は共同で「チョコレート摂取による腸内環境改善効果の探索的研究」を行い、高カカオチョコレートの摂取が腸内フローラに与える影響を調べて研究成果を発表しています。
対象は20歳以上50歳未満、排便回数が週4回以下(便秘気味)の女性たち。15人にカカオが含まれないホワイトチョコレートを、16人に高カカオチョコレート(カカオ分72%)を1日25gずつ、2週間食べ続けてもらったところ、ホワイトチョコ群に比べて高カカオチョコレート群は、(1)排便回数が多くなった、(2)便の色が薄くなった、(3)便の量が増えた――といった効果が確認されたそうです。
その後、被験者の腸内フローラを調べたところ、高カカオ群の女性たちはフィーカリバクテリウムなど4種類の短鎖脂肪酸産生菌が増えたことがわかりました。短鎖脂肪酸とは酢酸、酪酸、プロピオン酸などの脂肪酸のこと。「フィーカリバクテリウムは、その中でも特に酪酸を大量に産生する菌。長寿の人の腸内に多く存在することから、ビフィズス菌、乳酸菌に続く善玉菌といわれています」(帝京大学理工学部バイオサイエンス学科の古賀仁一郎准教授)
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高カカオチョコは腸内で善玉菌を増やす
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