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辛い“引き算”ではない「夜バナナダイエット」って?

【“正月太り”解消大作戦 その1】「〇〇抜き」じゃないからストレスがたまらない!

 伊藤和弘=フリーライター

いよいよ2016年も本格始動! お正月の間にすっかり太ってしまったアナタに、画期的なダイエット法を紹介したい。その名は「夜バナナダイエット」。従来の「〇〇を抜く」引き算型ではなく、「夕食の前にバナナを食べる」という斬新な足し算型ダイエットだ!

「〇〇抜き」ダイエットはどうしてもストレスがたまる

 ほとんどの人は1回や2回はダイエットに挑戦した経験があるだろう。しかしご存じの通り、目標を達成するのはなかなか難しい。2015年10月、トレンド総研が20~40代の女性500人に行った調査によると、2015年にダイエットを始めた人のうち、「目標体重に到達し、ダイエットに成功した」人はわずか17%しかいなかったという。

 ダイエットの基本は「食べない」こと。実際、同じ調査でどのようなダイエットを行ったか聞いてみると、「炭水化物抜き」や「夕食抜き」など、特定の栄養素や食事を“抜く”ものが目立った。しかし、“抜く”ダイエットはどうしても辛さが伴う。「ストレスがたまりやすい」「食欲を我慢するのが難しい」「集中力が低下した」など、多くの体験者がその苦しさを挙げている。

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「〇〇抜き」ダイエットで感じたデメリット(データ提供/ トレンド総研)

 そんな中、今までの常識をひっくり返す画期的なダイエット法が登場した。松生(まついけ)クリニック(東京都立川市)の松生恒夫院長が提唱する「夜バナナダイエット」だ!

発想の基本は「ごはんを食べられなくする」こと

夕食前にバナナを2本食べるだけ!(©Hieng Ling Tie 123-rf)

 方法は簡単。夕食の30分前にバナナ(可食部80~100g程度)を2本食べて、食後にお湯か温かい緑茶を約200ml飲むだけ。何かを抜くことはなく、ただバナナを足すだけなので、従来の“引き算”型ダイエットに対して、“足し算”型のダイエットということになる。

 子供の頃、夕食前にお菓子を食べて、「ごはんが食べられなくなるでしょ!」と母親に叱られた経験はないだろうか? 要するに「夜バナナダイエット」とは、これを意識的に行って「ごはん(夕食)を食べられなくしよう」という発想。高カロリーで栄養バランスの悪いお菓子の代わりに、低カロリーで栄養バランスのいいバナナを食べるわけだ。

 松生院長は次のように説明する。

 「引き算のダイエットはストレスを感じますが、夕食の前にバナナ2本をプラスする足し算のダイエットはしっかり満腹感を得られます。一般に満腹感は食べたものの容積に比例する。バナナは1本(100g)あたり86キロカロリーと、白米やパンに比べて容積あたりのカロリーが低いことがポイントです」

バナナにはダイエットに役立つ栄養素も

 カロリーが低く、腹持ちがいいことに加えて、バナナにはダイエットに役立つ栄養素がいくつも入っているのも見逃せない。糖質や脂質の代謝をうながすビタミンB群、むくみを抑えるカリウム、食物繊維は腸内環境を改善してくれる。

 「さらに、ストレスを防ぐセロトニンの材料になるトリプトファンというアミノ酸が多く含まれている上、セロトニンへの変換をうながすビタミンB6も多いので、ストレスもたまりにくい。空腹と闘うストレスを感じず、リバウンドもしにくいダイエット法だと言えます」(松生院長)

夕食を控えめにすることをお忘れなく!

 日本バナナ輸入組合が運営する「バナナ大学」の監修で、効果を検証する試験も行われた。40代の女性11人が「夜バナナダイエット」を8週間続けたところ、11人中9人(81.8%)は体重が減ったという。

 ただし、基本的に栄養素や食事量の制限はないのが魅力とはいえ、油断は禁物だ。バナナそのものにダイエット効果があるわけではないからだ。これまでの夕食に単にバナナ2本を加えるだけでは、摂取カロリーが増えてしまうのは言うまでもないだろう。

 バナナを食べる目的は、あくまで「夕食を減らす」こと。バナナ2本分のカロリーをとったことを意識して、くれぐれも夕食を食べすぎないように注意しよう。

 最初にバナナを胃に入れて、無理なく夕食の量を減らす――。辛い引き算ダイエットに挫折を繰り返していた方たちは、ぜひ試してみていただきたい。

松生恒夫(まついけつねお)さん
松生クリニック院長
松生恒夫(まついけつねお)さん

1955年、東京都生まれ。80年、東京慈恵会医科大学卒業。同大学第三病院内科助手、松島病院大腸肛門病センター診療部長などを経て、2003年から現職。日本内科学会認定医。日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。著書に『腸内リセット健康法』(講談社+α新書)、『いつもスッキリ!快腸美人』(永岡書店)など。