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【PR】体の侵入口で病原体を阻む「粘膜免疫」

鼻から、腸から。守りを強化する秘策を聞く

私たちの健康維持のために不可欠な機能として、ますますその重要性がクローズアップされている免疫機能。特に近年、ウイルスなど感染症を引き起こす病原体の侵入口となる鼻や口、喉に備わる「粘膜免疫」の働きに注目が集まる。この粘膜免疫に関し、新しいワクチンの開発という視点で研究を行っているのが、三重大学大学院医学系研究科の野阪哲哉教授。一方、乳酸菌などの食品による粘膜免疫維持の可能性を探るのは大塚製薬大津栄養製品研究所の甲田哲之所長だ。そんなお二人に、今、私たちが粘膜免疫を高めるために気を付けるべき点や対策について聞いた。

Part1:今こそ知っておきたい 「粘膜免疫」とは?

感染症の原因となる病原体は、鼻、口から体内に侵入する

西沢邦浩研究員(以下、西沢) 今回は「免疫最前線」というテーマのもと、ともに「粘膜免疫」という分野で研究を行われている野阪先生と甲田所長にお話を伺います。まず、野阪先生は新しいタイプのワクチン開発をされています。

野阪哲哉教授(以下、野阪) これまでに白血病発症の分子メカニズム、ウイルス、免疫などに関する研究を行ってきました。その過程で、目的とする遺伝子を細胞内に運搬する「運び屋ウイルス」である「ウイルスベクター」を用いると非常に効果的に免疫を高められることを見いだしました。現在、鼻から噴霧する経鼻ワクチンの開発を行っています。

西沢 一方、甲田所長も長年、粘膜免疫に着目し食品成分の機能性研究を行っておられます。

甲田哲之所長(以下、甲田) 大塚製薬では1988年に腸をターゲットにした食物繊維を含む飲料を開発しましたが、当時、その腸を刺激することで粘膜免疫を高める、という研究が発表され始めていました。そこで2000年に大津栄養製品研究所を開設し、粘膜免疫を高める研究を新たに開始しました。2003年に、粘膜免疫の中心的役割を担う抗体、IgA(免疫グロブリンA)の分泌量を増やす働きがある乳酸菌を発見、その後も唾液中IgA分泌促進作用や感染症抑制機能などの研究を続けています。

西沢 野阪先生は鼻から、甲田所長は腸から、と、異なる角度から、粘膜免疫を研究されているのですね。この粘膜免疫とはどういった働きを持っているのでしょう。

野阪 風邪などの感染症の原因になる病原体の侵入を阻み、もし侵入したとしても体の中で戦い、排除するのが「免疫」という仕組みです。そして、感染の原因となるウイルスの最初の侵入口となるのが、鼻や喉の奥にある粘膜。多くのウイルスは粘膜にくっつくとおよそ10~20分で粘膜の細胞の中に完全に入り込みます。

西沢 病原体は粘膜から侵入することで感染を引き起こすのですね。

野阪 だからこそ、感染を防ぐには、ウイルスの侵入口となる「粘膜」という最前線の砦で、門番として侵入を阻む粘膜免疫が重要になるわけです

西沢 甲田所長は約20年前から粘膜免疫に着目し研究を行われてきましたね。粘膜免疫にフォーカスされたきっかけはあったのですか。

甲田 私どもは腸と栄養、という視点で健康に寄与する新たな食品の研究開発を始めたのですが、当時の多くの研究はNK細胞の活性など、体内に病原体が侵入した後の排除機構である「全身免疫」に注目するものでした。もちろん全身免疫も重要です。しかし、手洗いやマスクをするように、まず病原体の侵入を防ぐため、粘膜免疫を高めることがさらに重要なのではないかと考えたのです。そこで、粘膜免疫の指標となる唾液中のIgA分泌量にこだわり、研究を行ってきました。

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