「睡眠不足」悪事の数々 免疫低下、無力感、体重増も
アリアナ・ハフィントン流 最高の結果を残すための「睡眠革命」(2)
アリアナ・ハフィントン
4時間睡眠による能力低下は48時間の不眠に匹敵

6時間睡眠を2週間続けるだけで、私たちの能力は24時間眠っていないのと同じくらい低下する。4時間睡眠による能力低下は48時間の不眠に匹敵する。情報番組「トゥデイ」の調査によれば、睡眠不足の副作用として、集中力が低下する(29%)、趣味やレジャーへの関心がなくなる(19%)、日中の不適切な時間に眠ってしまう(16%)、怒りっぽくなったり、子どもやパートナーに対して振る舞いが不適切になる(16%)、職場での振る舞いが不適切になる(13%)、といった回答が寄せられた。
もし友人からずっとこんな状態だと聞かされたら、あなたはその友人に飲酒か薬物の問題があるのではと心配して、治療を受けるよう勧めるのではないだろうか。睡眠不足も同じくらい緊急かつ深刻な問題なのに、落差はあまりにも大きい。
これらの「副作用」は時に重大な結果を招く。ワシントンDC在住のコンサルタント、ナリニ・マニは、30代を平均2.5~3時間の睡眠で過ごした。彼女は体がついに悲鳴を上げたときのことをこう記している。
「ラガーディア空港からのシャトル便を下りて歩き、午後10時に帰宅した。家に入って靴を脱ぎ、ほんのしばらくのつもりでカウチに座った。その後のことはよく覚えていない。気づいたら翌朝の9時半で、服を着たまま、カウチの同じ場所に同じ姿勢で座っていた。体がシャットダウンしてしまって動けなかったのだ」
(訳 本間徳子)
アリアナ・ハフィントン流 最高の結果を残すための「睡眠革命」
第1回 ハフィントン氏 死を招く睡眠不足、世界最短は東京
第2回 「睡眠不足」悪事の数々 免疫低下、無力感、体重増も
第3回 睡眠不足は脳に重大な影響 「あとで取り戻せる」は嘘
第4回 短時間睡眠は時代遅れ 名だたるCEOが8時間宣言
「ハフィントンポスト」創設者、スライブ・グローバル社の創設者・CEO
