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約9割が「大人のADHDへの適切な対応を知らない」

認知は広がるも、外見からはわかりにくいADHD

 鈴木 英子=ニューズフロント

外見からは分かりにくいADHD

 大人でADHDを抱える人がどのようなことに困っていると思うか聞いたところ、「外見上は障害があることが分かりにくい」についての認識が約8割(77.2%)と最も高かった。「周囲の方にADHDについての知識がないこと」(68.5%)、「『できないのは努力不足だ』と言われる」(68.0%)も7割近くにのぼった(図4)。

図4◎ 大人のADHDを抱える人が普段どのようなことに困っていると思うか
[画像のクリックで拡大表示]

 市川氏によると、大人のADHDは、実際には子どもの頃に見過ごされ、成人になって社会に出てから会社などでミスが多発することで顕在化し、結果的にうつ病や不安障害といった2次障害を患うケースが少なくない。ADHDに気づかないまま、仕事や人間関係に悩み続けている当事者が、よりよく生きていくために、まずは一般生活者におけるADHDの認知を高めることの必要性を、今回の調査結果であらためて認識したと、同氏は述べている。

【大人のADHDについて】

 小児期にADHDと診断された患者のうち約50~70%は成人期(18歳以降)にまで症状が持続することが示唆されています(*1)。成人ADHDの有病率は世界全体では平均3.4%(*2) と報告されており、日本国内の調査における有病率の推定値は1.65%でした(*3)。

 ADHDと診断される成人については、気分障害、不安障害、強迫性障害、解離性障害、物質性障害など多岐にわたる障害が重なる(*4)、また、落第、失業、転職、離婚などがみられるという報告もあります(*5)。

*1 Civic Research Institute:4-1- 4-12, 2002.
*2 Br J Psychiatry 190:402-409,2007.
*3 精神科治療学28(2):155-162,2013.
*4 精神科治療学19(4):415-424,2004.
*5 精神科治療学19(5) : 563-569,2004.

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