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すぐにできる簡単「きくち体操」で肩凝りや疲れ目を解消

ビジネスパーソンの不調を「きくち体操」で解決(下)

 新村直子=ライター

 全身の血流改善に効果的だというメソッドが「後ろで腕組み&前屈」だ。脚を肩幅に開いて立ち、肩甲骨を下げて、胸を開き、後ろでしっかりと両手を組む。猫背の人や背中に脂肪がつき過ぎている方は少しやりづらいかもしれないが、しっかり、体の前側を開いたら、腕を組んだまま、頭を前にゆっくりおろして、前屈していこう。

 立つ時は、足の指、足の裏を使ってしっかり立つのがポイントだ。「前かがみのデスクワークが長い方でも、立ち上がった時などにこまめにこの動きを行うことで、胸が開くようになり、呼吸が楽になっていきます。下半身にも無理なく力がついていきます」と菊池さん。曲がりっぱななしになりがちな膝の裏も気持ち良く伸ばせるので、姿勢改善の効果も期待できるという。

手の指、腕から血流改善を促す

 手足の指など、体の末端をしっかり動かすことも「きくち体操」の特徴の一つ。ビジネスパーソン向けには、どこでも行いやすい、手の指を刺激するメソッドがお勧めだという。立って机に片方の手をついて、逆の手で甲や指を伸ばしていく「手の指と手の平を広げる」は、菊池さん自身も毎日の習慣にしている動き。「これを行っていると、冷えを感じる時でも見る見る赤みが差してきます。手のついでに肘のあたりまで腕をさすり上げたり、太い血管が流れる脇の下をしっかりつかんだりすれば、肩まで軽く感じられ、五十肩の改善にも役立ちます」

呼吸をつかさどる筋肉「呼吸筋」を強くする

 脳や内臓に常に新鮮な血液を送るためには、呼吸がとても重要だ。人は呼吸によって、酸素を体外から取り入れ、血液に酸素を送り入れているからだ。

 「呼吸をつかさどるのはもちろん肺。ですが、肺だけでは、自力で動くことはできません。その下にある横隔膜や肋骨につながる肋骨筋などの呼吸筋が収縮することで、胸を取り巻く骨の胸郭が動き、肺は呼吸をすることができます。ですから、呼吸が浅くなる前かがみの姿勢をなるべく避けるのはもちろん、呼吸を助ける上半身にあるたくさんの筋肉、呼吸筋を衰えさせないことが重要なのです」

 そのために重要なメソッドが、「意外かもしれませんが、腕や手の小指をよく動かすこと」だと菊池さんはアドバイスする。二の腕は、脇の下から呼吸をつかさどる上半身の筋肉につながっている。女性同士では“振り袖”などと表現することもあるが、たるんで脂肪になりがちな二の腕のまっすぐ先をたどっていくと、小指につながる。この小指は、日常的にはなかなか意識を向けられない部分。「人差し指でボタンを押すだけで何でも動く家電製品が広まった影響もあり、昔に比べ、家事でも小指をしっかり動かす機会が減ってきています。二の腕が“振り袖”になっている人は呼吸が浅くなっていたり、脳や内臓に送られるはずの酸素も運ばれにくくなっている可能性が大きいと覚えておいてください」と菊池さん。

 そんな普段使われにくい小指を意識して使おうというメソッドが「小指合わせ」だ。腕をまっすぐ前に上げ、手の平を上にして小指を合わせ、両手を内側にひねり、さらに小指を合わせていく。「小指、小指…と小指に意識を向けながら、しっかり合わせるのがポイントです」。小指、腕と一緒に肩の筋肉も一緒に動くことを感じ取りながら、行おう。

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