健康食品「4つの誤解」 副作用の有無から効き目まで
どれだけ知っている?トクホ、機能性表示食品の本当のこと
村山真由美=フリーエディター・ライター
【誤解4】健康食品は副作用被害救済制度の対象となっている

「医薬品の場合は、処方薬であっても、ドラッグストアで買ったものでも、医療品副作用被害救済制度に適応されますが、健康食品の場合、国が認めたトクホであっても対象になっていません」(千葉さん)
健康食品で健康被害が出た場合、メーカーは厚生労働省、消費者庁に報告する義務はあるが、あくまでも報告義務であり、救済制度とは無関係なのだという。
「これまで、日本のメーカーの製品ではそれほど多くありませんが、海外の健康食品を個人輸入して重大な被害が起きたことはあります。最近は、日本のものでも医薬品成分が入ったものが出てきていて、各都道府県や厚労省が注意喚起しているものもあります」(千葉さん)
万が一、健康食品をとって被害にあった場合、泣き寝入りするしかないのだろうか。
「メーカーが補償してくれる可能性もありますが、それは、健康食品と副作用の因果関係が証明できる場合に限られます。医薬品の場合、医師が処方しているため、薬と副作用の因果関係を証明しやすいのですが、健康食品の場合、何をどれだけ、どんな頻度で飲んだかがわかりにくい。また、健康食品をとっている人は、1種類だけでなく、2種類、3種類とっていたり、場合によっては医薬品を併用している場合もあります。こうなると、量や飲み方が間違っていたのだからということになり、補償の対象にはなりにくくなります」(千葉さん)
健康食品をとる場合は、表示の量や飲み方を守ることが身を守る手段となることを覚えておこう。
国立健康・栄養研究所情報センター健康食品情報研究室室長
