日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > からだケア  > トピックス  > あなたのいびき、口呼吸が原因かも…「お口の筋トレ」のススメ  > 2ページ
印刷

トピックス

あなたのいびき、口呼吸が原因かも…「お口の筋トレ」のススメ

危険ないびきの見分け方&いびき改善の方法

 及川夕子=ライター

肥満で舌が太る!? 舌の肥大がいびき発生に関連

 では、いびきをかきやすい人とはどのような人だろうか。前述した通り、いびきは、空気の通り道である上気道が狭くなることで起きる。そして、上気道が狭くなる原因には次のようなものがある。

【上気道が狭くなる原因】

  • 肥満
  • へんとう肥大
  • 舌が大きい(太る)
  • 小さいあご(舌が収まりきらない)
  • 口呼吸
  • 鼻炎
  • 飲酒
  • 疲労やストレス

 このうち、勤労世代の男性が注意したいのは大人になってからの肥満、内臓脂肪型肥満だ。内臓脂肪型肥満になると、おなかまわりだけでなく、喉にも脂肪がつき、気道が狭くなる。それに加えて舌も太るために、舌が喉方向に下がり、気道を一層狭くしてしまう。

 起きているときには、舌の位置や喉の筋肉を調整して気道を広げることができるので、息苦しさを感じることはないだろう。または無意識に猫背姿勢をとることで呼吸をしやすくしているかもしれない。つまり、姿勢の悪さはいびきとも関連があるということだ。一方、睡眠中は体がリラックス状態になり、喉の筋肉や舌がゆるむ。結果、気道が狭くなって、無呼吸やいびきが起きてくるというわけだ。

 さらに、あごが小さい人や鼻に疾患がある人も、いびきをかきやすくなる。日本人の骨格の特徴として、欧米人よりもあごが小さくて口の中が狭い、というのがある。その分、舌が口の中に収まりにくく、喉の方に下がりやすい。また、口まわりの筋肉が発達していなかったり、鼻がつまったりして口呼吸をしている場合にも、舌の位置が下がり気道が狭くなりやすい。

 以上のような理由から「いびきやSASの問題は、性別や体形を問わず、女性や子供にも見られます」と千葉さんは言う。

 「歯科矯正分野では、幼少期に軟らかいものばかり食べていたりして、かんだり飲み込んだりといったのどの働きやあごの発達が十分でない子供が増えていることが問題となっています。また、国民病でもある花粉症などの鼻炎症状がもとで口呼吸が習慣化しているケースも少なくありません。国内外の歯科矯正分野でも、今後いびき人口がますます増えていくのではないかと懸念されています」

軽症のうちからの取り組みに効果あり

 いびきは原因に合わせて様々な改善法、治療法がある。太っている人は、まず食生活の見直しや運動を取り入れて、喉まわりの脂肪を減らすことを心がけよう。

 軽症のSASと診断された人や口呼吸が原因と見られるケースでは、エクササイズが効果的な場合がある。口や舌など、口まわりには多くの筋肉が集まっているが、口呼吸が癖になっている人ではそれらの筋力が弱っていることでいびきを助長している可能性がある。歩行や運動機能の維持に体の筋トレが必要なように、いびき予防のためにも、口や舌の筋トレを習慣にしよう。

 MFTエクササイズ(Myofunctional Therapy、口腔筋機能療法)は、もともと矯正歯科治療で使われていたが、欧米ではいびきや一部の睡眠時無呼吸症候群の治療の現場でも取り入れられている療法だ。唇や舌の筋肉のバランスを整え、舌の働きや位置を改善し、自然に口を閉じられるようにすることで、いびき防止に効果があると注目されている。「中等症~重症のSASはエクササイズより医師の下での治療を優先すべきだが、軽症の人の場合はエクササイズが有効な場合がある」(千葉さん)のだという。

 以下の注意点を守って正しく行おう。

  • どれか1つではなく全てのエクササイズを一通り行うこと
  • 最低4カ月は継続すること(改善後も取り入れた方がベター)
  • あごが痛くなったり、口が開きにくくなったりしたらすぐに中止すること
  • いびきの(睡眠)専門医と相談しながら行う、もしくは1カ月行っても変化がなかったらいびきの(睡眠)専門医を受診すること

※肥満傾向にある人は運動を取り入れ適正体重に戻す
※鼻づまりから口呼吸になっている場合には、耳鼻咽喉科で鼻づまりの原因となる疾患(花粉症、鼻炎、蓄膿症など)の治療を受けておくこと
※以下は、睡眠を専門とする千葉さんと歯科医の清水清恵さん(清水歯科クリニック〔東京〕) がMFTをベースに考案したエクササイズである


 次の1~5を朝と晩、1日2回ずつ行う。

【1】鼻呼吸の練習

 右の小鼻を押さえて左の鼻の穴から息を吸い、左の小鼻を押さえて右の鼻の穴から息を出す。5回繰り返す。左の小鼻を押さえて右の鼻の穴から息を吸い、右の小鼻を押さえて左の鼻の穴から息を出す。5回繰り返す。

【2】舌を動かす練習

 口を開けて唇に舌が触らないように舌を真っすぐ前に出して10秒キープし、次に舌の先端を右の口角につけて10秒キープ。左の口角につけて10秒キープ。これを1クールとして10回繰り返す。

※舌を動かす方向にあごも一緒に動いてしまう人は、あごを指で軽く押さえて舌だけを動かすようにしてみる

日経グッデイ春割キャンペーン

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 老化を進める「糖化」から身を守る対策とは?

    “老けにくい”体にしたいというのは誰もが共通に思うこと。その老化の原因の1つとして最近注目されているのが「糖化」だ。この糖化、見た目の老化はもちろん、体内の血管や内臓、骨、関節などの機能低下にも密接に関わっているという。糖化リスクを遠ざけ、老化を遅らせるためには何を実践すればいいのだろうか。今回のテーマ別特集では、糖化の健康への影響から、その対策までを一挙に紹介しよう。

  • 歩くだけではダメ? 失敗しない運動習慣の作り方

    「ひと駅前で降りて歩く」「テレビを見ながら軽い筋トレをする」…これをもって「運動習慣がある」と思っている人は意外と多い。しかし、フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんは「強度の低い運動、筋肉がつかないような運動は、いくら続けても十分な成果が得られません」と断言する。では、健康診断で引っかかった数値を改善したり、カロリーを消費して減量したり、病気を予防するといった目的を達成するためには、どのような運動をすればいいのだろうか?

  • 認知症のリスクを下げる食事のポイントは?

    近年の研究から、認知症リスクは生活習慣によって大きく変わることが分かってきた。中でも重要なのが食生活だ。米国の最新食事法をきちんと実践した人は、認知症の発症リスクが最大53%低かったという驚きの結果も出ている。では、具体的にどのような食生活にすればいいのだろうか。今回のテーマ別特集では、最新研究に基づいた「認知症を遠ざける食事」のポイントを紹介しよう。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

人生100年時代プロジェクト 日経Goodayマイドクター申し込み

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2020 Nikkei Inc. All rights reserved.