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スーパー大麦で、太りにくい体質を作る「やせ形腸内フローラ」に?!

「睡眠の質が上がった」という報告も

 柳本 操=ライター

スーパー大麦で睡眠改善?

 さらに、森田さんは、スーパー大麦による睡眠改善効果についての研究結果も発表した。「大麦と睡眠」というと一見関係なさそうに思えるが、森田さんによると、この研究を行った背景には、「スーパー大麦を食べると安眠できるようになった」という消費者からの声が複数寄せられたことが発端となったという。

 森田さんらは、睡眠に悩みを感じている女性21人に、スーパー大麦を1日12gとれるよう設計したショートバーを4週間摂取してもらった。その結果、「睡眠の質」「睡眠困難」「中途覚醒」「日中の眠気」が有意に改善したという(グラフ)。

スーパー大麦の4週間摂取で睡眠が改善
睡眠に悩みのある女性21人(平均年齢36歳)がスーパー大麦を1日12gとれるショートバーを4週間摂取した。「ピッツバーグ睡眠質問項目スコア表」によって、摂取前後の睡眠に関するスコアを比較した(人数は最終的に18人)。その結果、「睡眠の質」「睡眠困難」「中途覚醒」「日中の眠気」が有意に改善した。(薬理と治療. 2017;45(8):1351-1357.)※なお、「中途覚醒」「日中の眠気」は、1点:1週間に3回以上、2点:1週間に1~2回、3点:1週間に1回未満、4点:なし
[画像のクリックで拡大表示]

 森田さんは、この睡眠改善効果について、腸内細菌叢の視点から分析する。

 「腸内でのセロトニン(睡眠と関係する物質)の合成や制御に、腸内細菌の中でもクロストリジウム属の4菌種が関わるという海外の報告があります。この報告をもとに、4菌種に該当する腸内細菌叢を足すと、スーパー大麦を食べた4週目にこれらの菌種が1.6倍と増加傾向になり、摂取終了から4週間後には低下することが分かりました。スーパー大麦をとっていた期間の腸内細菌叢の変化が、睡眠改善になんらかの影響を与えているかもしれません」(森田さん)

 これまでと同じように食べているのに太りやすくなった。なかなか寝付けず、目覚めがすっきりせず、日中眠い――。このような問題に悩んでいる人は少なくないだろう。普段の主食を変えてみることで、これらを改善できるなら、試す価値はありそうだ。

松井輝明(まつい てるあき)さん
帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科教授
松井輝明(まつい てるあき)さん 日本大学医学部卒業。医学博士。日本大学板橋病院消化器外来医長、日本大学医学部講師、准教授を経て2013年より現職。2001年厚生労働省薬事食品衛生審議会専門委員、2003年内閣府食品安全委員会専門委員。消化器一般、機能性食品の臨床応用を専門に研究する。
森田英利(もりた ひでとし)さん
岡山大学大学院環境生命科学研究科教授
森田英利(もりた ひでとし)さん 岡山大学大学院自然科学研究科博士課程修了。米国ミネソタ州立大学ポスドク、麻布大学獣医学部教授などを経て2015年から現職。腸内細菌学会広報委員、日本乳酸菌学会評議員。腸内細菌、腸内細菌叢、プロバイオティクスを専門に研究する。

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