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プロ野球初の50歳投手、山本昌の人生を変えたトレーニングとは?

引退した“長寿”投手の挫折と復活

 寺西 芝=日経Gooday

山本昌の復活を支えたトレーニングとは?

 では、山本昌を変えたトレーニングとは、実際にどんなものなのだろうか。

 実は、ワールドウィング社が指導提携契約している施設が全国各地にある。それぞれの施設では、鳥取の本部で研修を修了したスタッフが指導をしており、小山氏が考案したトレーニング理論に出会えるチャンスは意外と身近にあるのだ。

 もちろん、長年かけて編み出された小山氏の理論を一朝一夕に理解できるわけではないだろう。しかし、マシンを体験することでその片鱗に触れてみたいと考え、トレーニングを体験してみることにした。

 記者が訪問したのは、ワールドウィング社の最新式のマシンを導入したジムだ。ジムでの体験で一番特徴的だと感じたのは、マシンの手でつかむ部分や、足を載せる部分が可動式になっていることだった。手足の様々な部位が伸びるように工夫されているようで、他のジムにある一般的なマシンと比べると、より幅の広い動きができるようになっている。まるでストレッチをしながら筋力をつけているみたいな感覚で、各種の競技で実際に求められる動きと同様の動作でトレーニングが可能であろうことも実感できた。

 実は、これらのマシンはイチローも使っている。ヤンキース時代のイチローの記事がウオールストリートジャーナルに取り上げられたことがあった。そこでイチローはこう語っている。

 「従来の筋トレ用マシンでは特定の部位が強化されるだけだが、このマシンだと全身が同時に鍛えられる」(2013年3月5日ウオールストリートジャーナルより)

 確かに、他のマシンだとある部分を鍛えるだけの直線的な動きに思えてしまう。イチローがあのように言うのも分かる気がした。

「真のエース」ではなかった

 山本昌に話を戻そう。柔軟な思考の上に、最良のトレーニングパートナーを得て、山本昌は見事に復活した。

 97年には18勝と二ケタ勝利を挙げる。2000年に11勝、2001年10勝。これ以降は、2004年13勝、2006年11勝、2008年11勝と2年に1回二ケタ勝利を挙げるペースだ。

(Ievgen Onyshchenko/123RF.com)

 エース級、エース格と言われながらも、「真のエース」ではなかったと自著『山本昌という生き方』で語っている。確かに、2年に1回2ケタ勝利では「真のエース」と言えないかもしれない。また。ドラゴンズにはいずれの時期にも、今中慎二、野口茂樹、川上憲伸、吉見一起といった、誰もが認めるエースたちが君臨していた。

 それでも山本昌は努力をやめなかった。華々しいエースの影に隠れてはいても、地道に努力を続けてきた。その結果が、他球団を含めどんなエースもなし得なかった「41歳1カ月でのノーヒット・ノーラン」「50歳1カ月での登板」という、“日本最年長”の冠が添えられた勲章なのだろう。

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