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毛染めによる皮膚トラブル、予防策は?

深刻なトラブルを回避するための製品の選び方&使い方

 稲川哲浩=日経Gooday

パッチテストでアレルギーの体質をチェック

 消費者安全調査委員会は、ユーザーが酸化染毛剤のアレルギー体質であるかどうかを製品の使用前にチェックするため、染める48時間前に「パッチテスト」を実施することを推奨している。パッチテストの方法はほとんどの酸化染毛剤の説明書に記載されているが、染毛剤を原液のまま二の腕や太ももの内側など、皮膚の柔らかいところに10円玉程度の大きさで塗り、30分後と48時間後の様子を観察する。2日間も続ける必要があるのは、アレルギー性接触皮膚炎が遅延型の疾患であり、症状が翌日以降に出る可能性が高いためだ。「その間はシャワーを浴びられないので、夏季の実施は難しい」(慶田院長)という。

 また、テスト液を塗った箇所は絆創膏などで覆ってはいけない。これは、アレルギー体質となる感作を促したり、過度のアレルギー反応を引き起こす恐れがあるためだ。もっとも、「パッチテストによって、その利用者が感作されてしまうこともある」(慶田院長)という。テストによって皮膚炎の症状が確認されたら、その製品は二度と使用しないようにしよう。

 このパッチテストは自分で行うことができるが、大学病院など一部の医療機関でも実施しており、医師の判断を仰ぐこともできる。

安全な非酸化染毛剤を選び頭皮のケアを

 ヘアカラーなど酸化染毛剤の使用で異常を感じたり、そもそも利用に抵抗がある場合は、酸化染料を含まない非酸化染毛剤の利用を考えたい。

 具体的には、非酸化染料である、「オハグロ式白髪染め」と呼ばれる製品(「マロンマインドカラー」〔Schwarzkopf & Henkel〕や「ナチュリエ ヘアカラー N」〔アクセーヌ〕など)や、天然の染毛料であるヘナを使った製品がある。

 「色持ちが1カ月程度と短く、色が黒や茶に限定され、パーマがかかりにくいなどの難点もあるが、比較的安全に使用できる」(慶田院長)という。ただし、ヘナの使用をうたった染毛剤に酸化染料が含まれていたケースもあるので、成分を問合せなどで確認してから購入したい。

 どうしても酸化染毛剤を使いたい場合は、「美容院で毛染めをしてもらうと、毛髪の根本から数mm離して塗ってもらえるので、自分で塗るよりは皮膚に染毛剤が付着する確率を下げられる」(慶田院長)。

 ただし、美容院での処置にもミスは起こり得るし、美容院で毛染めをした場合のトラブル事例も多く報告されているので過信はできない。また、肌に異常が出ても、美容師に毛染めを続けるかどうかを聞かれることがある。そうしたケースでは、しっかりと毛染めを中断したいと伝えるべきだ。

 このほか、毛染めによるトラブルを回避するため、普段から頭皮のケアを心がけることも大切だ。「なるべく洗浄力の弱いシャンプーを選び、原液のままでなく、泡立ててから爪を立てずになでるように洗うとよいでしょう」と慶田院長はアドバイスする。乾燥性敏感肌で頭皮に湿疹が出やすい人は、洗浄力の強いラウレス硫酸ナトリウムやラウリル硫酸ナトリウムなどの界面活性剤を含むシャンプーの利用は控えるほうがよいだろう。

慶田朋子(けいだ ともこ)さん
医学博士。銀座ケイスキンクリニック 院長
慶田朋子(けいだ ともこ)さん 1999年、東京女子医科大学医学部医学科卒業。東京女子医大皮膚科 助手、都内皮膚科・美容クリニック 勤務を経て、2006年に有楽町西武 ケイスキンクリニック開設。2011年に銀座ケイスキンクリニック開設。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。日本レーザー医学会認定レーザー専門医。

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