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トピックス

コロナワクチンの効果はいつまで続くのか

接種から8カ月後までの海外の研究報告を5つまとめて紹介

 大西淳子=医学ジャーナリスト

ファイザー社ワクチン、半年後に中和抗体は4分の1以下に

 イスラエルの1病院で、ファイザー社のワクチンの2回接種を完了した医療従事者4868人(平均年齢46.9歳、男性が26.9%)を6カ月間追跡し、ワクチンに誘導された免疫反応の変化を検討した研究も報告されています(*3)。

 ワクチン接種前と、2回目の接種から6カ月後までの期間に28日ごとに採血を行い、抗体定量検査を実施。さらに1269人(平均年齢52.7歳、男性が24.4%)を対象として、偽ウイルスを用いた中和試験を行いました。

 その結果、IgG抗体価が最も高かったのは、2回目の接種の4日後から30日後までで、それ以降は毎月低下し、6カ月後には当初の18.3分の1になっていました。

 中和試験の結果も、2回目の接種の4日後から30日後までが最も高く、そこから70日後ごろまでは徐々に低下して、当初の3.9分の1になっていました。しかしそれ以降は低下速度が緩やかになり、175日ごろまでの期間は1.2分の1になるにとどまりました。

 IgG抗体のレベルも中和抗体のレベルも、低下率は年齢と性別に関わらずほぼ同様でした。しかし、45歳未満の集団に比べ65歳以上の集団では、どちらのレベルもピーク時から一貫して低く、また、対象期間を通じて、女性に比べ男性のほうが低くなっていました。

カタールでは半年後の入院・死亡の予防効果も約90%を維持

 続いて、2021年9月7日時点でワクチン接種率が世界一だったカタール(12歳以上の国民の90%以上が初回の接種を終え、80%以上が2回の接種を終えていた)からの報告です(*4)。

 カタールではPCR検査も大規模に実施しており、毎週、国民のおおよそ5%が検査を受けているそうです。そうした検査対象の約75%は、定期的にPCRを受けている無症状の人たちとのことで、同国ではブレイクスルー感染を高率に検出できていると予想されます。

 研究者たちが、同国におけるファイザー社ワクチンの感染予防効果と入院または死亡を予防する効果を検討したところ、感染予防効果は、2回目の接種の4カ月後あたりから急速に低下するものの、入院または死亡を予防する効果は6カ月後まで90%前後に維持されることが示されました。

 2021年1月1日から9月5日までの期間に、PCR検査により確定された感染者と、新型コロナで入院または死亡した患者の情報を分析した結果、感染予防効果は、ワクチンの初回接種から2週間は認められず、3週目には36.8%に上昇、2回目の接種から1カ月後に77.5%と最高値を示しました。しかし、それ以降は徐々に低下し、2回目の接種から4カ月後には51.7%になり、その後さらに急速に低下して、5カ月後は22.5%になっていました。

 入院と死亡を予防する効果も、初回接種後すぐには認められませんでしたが、2週後には66.1%になり、2回接種から1カ月後は96.0%で、2カ月後は96.8%まで上昇しました。このレベルの効果は6カ月後まで持続し、6カ月時点でも88.9%でした。

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