川島さん、北斗さんの報道を機に考えたい、がん検診の受け方&治療法の選び方
川島なお美さん、北斗晶さん…、相次ぐ有名人のがん報道を受け、「自分もいつかなるかもしれない」「身内ががんになったら、どうしよう」と不安を抱いた方も多いだろう。ネットでは様々な意見が飛び交い、それらを読むうちに「結局どうすればいいのか、ますますわからなくなった」と頭を抱えている人もいるかもしれない。
日経Goodayでは、1年前のサイト開設時から、がんに関する情報発信に力を入れてきた。今回はその中の一つ「Dr.森山紀之の拝啓これからがんになる皆様へ」という連載の中から、がん検診の受け方&治療法の選び方についてポイントを紹介する。
がん検診、どんな種類を受ければいい?

まずは「がん検診」について。
編集部の周囲でも、相次ぐがん報道を機に急に不安を抱き、複数のがん検診を連日受けているという人がいるが、このように、まず多くの人が興味を持つのは「がん検診」だろう。ただ、ひと口に「がん検診」といっても、対象となるがんの種類や検査方法は様々。実際には「どんな検診を受ければいいのか」と悩んでいる人も多いだろう。
そこで、日本一がんを見つけた医師、東京ミッドタウンクリニック健診センター長の森山紀之さんが「がん専門医が薦める、現実的な『がん検診』の選び方」の回で薦めているのが、まずは、日本人の罹患率が高い「胃」「大腸」「肺」を対象としたがん検診を受診すること。女性ならば、先の3つに「乳がん」「子宮がん」の検診を加えるといい。
それぞれのがんの森山さんお薦めの検査法のポイントは、ざっと下記のような感じだ。
- 胃がん~レントゲンを基本として、隔年で内視鏡の検査を加える
- 大腸がん~大腸内視鏡の検査を、2~3年に一度受診する
- 肺がん~レントゲンでの発見率は25%、ヘリカルCTでの検査を
1つの部位のがんを検査するにも、多層的に検査方法を組み合わせることで、より発見率が高められることは覚えておきたい。
また、がん検診を受診して「異常なし」となっても、検査を受けた翌日に、がん細胞ができることもあるし、検査を受けた時点では超早期だったために不幸にも見落とされることもある。
そのため、40代、50代、60代と年齢が上がるにつれて「がんの発症リスクが高まる」という現実を認識し、毎年検査を受けることが大切だ。
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