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梅毒流行が加速、9月半ばで昨年実績を超える

 三和 護=編集委員

 梅毒の流行が加速している。全国の2015年の報告数は、9月13日までに1701件となり、あと3カ月余を残して、昨年実績の1661件を超えてしまった(図1)。1990年に迫る勢いにあり、この25年で最悪となる可能性がある。

図1 全国の梅毒の報告件数の推移
(国立感染症研究所のデータをもとに作成)
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 既に昨年実績を上回っている東京都では、依然として増加している。同時期の報告数は691件となり、9月半ばで昨年(507件)の1.3倍を超えている(図2)。

図2 東京都の梅毒の報告件数の推移
(東京都のデータをもとに作成)
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 我が国の梅毒患者の報告数(2008~14年。感染症発生動向調査:15年1月15日現在)を見ると、ひところの何十万、何万といった報告数からはかなり少なくなっている。だが、最近は2011年から増加に転じ、今年も既に昨年を上回ったことから5年連続の増加となった。報告数は1990年の実績に迫る勢いにある。

 病期別では、早期顕性(I期、II期)と無症候の患者が増えているのが特徴だ。これは、新規の患者が多いことを示しているだけでなく、無治療のまま潜伏期に入ってしまった患者が増えていることを物語っている。

 感染経路にも変化が表れている。これまでは男性の同性間性的接触による感染が目立っていた。一方の女性では、異性間性的接触による感染が主だった。それが男性でも異性間性的接触による感染例が増加中であり、男性から女性へ、そして女性から男性へという悪循環が顕著になっていると警戒されている。

 国立感染症研究所では、こうした悪循環を断つために若年層を中心とした啓発が欠かせないとして、対策強化を呼び掛けている。

この記事は、日経メディカルからの転載です。