日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > 医療・予防  > トピックス  > 疲れのせいじゃない。貧血を見落とさないで  > 2ページ目
印刷

トピックス

疲れのせいじゃない。貧血を見落とさないで

血液内科医・女医の貧血観察記

 濱木珠恵=鉄医会ナビタスクリニック東中野 院長

 異動から4、5カ月経つ頃には、通勤の移動でも疲れを感じ、地下鉄の階段を上がるのが億劫になってエスカレーターばかり使うようになっていることを自覚しはじめました。手足のむくみ感もあり、長い距離を歩くのが少し億劫になっていました。しばらく運動もしなくなっていたので、年齢的に筋力や体力が落ちるというのはこういうことなのかと思って、食事に気を付けたり、整体に行ったりしていました。

 この頃、月経痛がさらにひどくなり出血が多くなってきており、婦人科を受診しましたが、エコー検査では出血原因になりそうな筋腫はないので年齢的な変化かもしれないと言われました。

 その説明に「それは違う気がする」と半信半疑ながらも様子をみていたところ、さらに尋常でない月経出血があり、それを知った同僚から促されて3カ月後に婦人科を再受診し、やはり子宮筋腫による月経過多であることが確認されました。

 ここで、はじめて、ずっと続いていた疲労感が貧血だったのではないかと思い当たり、採血をしたところ、血色素8.5 g/dL(通常は13 g/dL 前後)とかなり進行した鉄欠乏性貧血であるという診断がつきました。

 ここまで約1年の経過があったのですが、たちくらみやめまいといった症状は全くありません。しいて言えば「本調子ではない」「なんとなく疲れている」といった『いかにも病気っぽい状態ではないが、不健康と感じる状態』でした。

 実はこれ、私自身の話です。

 前年の健康診断でも貧血は指摘されておらず、また10代の頃から月経痛や出血が多くても貧血になったことがなかったので、自分が鉄欠乏性貧血になるとは思ってもみませんでした。後からふり返れば、やたらと氷を食べていたり、爪が割れやすくなっていたりと、鉄欠乏を疑う特徴はいくつもあったのですが、自分を過信していたのかもしれません。

 お恥ずかしい話ですが、私が勤務医時代に専門にしていたのは血液内科といって、白血病などの血液の病気を治療する分野であって、貧血と言えばまさに本職であったくせに、自分の貧血についてはみじんも疑っておらず、採血検査をしてみようとはまったく考えませんでした。

 仕事が忙しかったので、体調を崩している自分自身のことを後回しにしていたことも否定できません。紺屋の白袴とはこのことですね。教科書的に書かれている症状と、実際に自分に起きている症状とは、たしかに同じではあったのですが、自分の認識としては必ずしも一致しない、というのは大変勉強になりました。

RELATED ARTICLES関連する記事

医療・予防カテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 強い足腰を維持するための「骨」の強化法

    健康長寿の大敵となる「骨の脆弱化」を予防するには、若いうちから「骨を強くする生活習慣」を取り入れていくことが大切だ。このテーマ別特集では、骨が弱くなるメカニズムや危険因子、骨を強く保つための生活習慣のポイントなどについて解説していく。

  • もの忘れと認知症の関係は? 認知症リスクを下げる生活のポイント

    年を取っても認知症にはならず、脳も元気なまま一生を終えたいと誰もが思うもの。しかし、「名前が出てこない」「自分が何をしようとしたのか忘れる」といった“もの忘れ”は、中高年になると誰もが経験する。⾃分は周りと比べて、もの忘れがひどいのでは? ひょっとして認知症が始まったのか? と不安になる人も多い。このテーマ別特集では、もの忘れの原因や、将来の認知症にどうつながるのか、認知症を予防するにはどうすればいいのかについて、一挙にまとめて紹介する。

  • 痛風だけじゃない!「高すぎる尿酸値」のリスク

    尿酸値と関係する病気といえば「痛風」を思い浮かべる人が多いだろう。だが、近年の研究から、尿酸値の高い状態が続くことは、痛風だけでなく、様々な疾患の原因となることが明らかになってきた。尿酸値が高くても何の自覚症状もないため放置している人が多いが、放置は厳禁だ。本記事では、最新研究から見えてきた「高尿酸血症を放置するリスク」と、すぐに実践したい尿酸対策をまとめる。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.