日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > 医療・予防  > トピックス  > かぜへの抗菌薬、医師の半数超が「今後は減らす」  > 2ページ目
印刷

トピックス

かぜへの抗菌薬、医師の半数超が「今後は減らす」

医師3981人に聞く「かぜ患者への抗菌薬処方」

 小板橋律子=日経メディカル

 今回の結果について、アンケート項目の作成で協力を得た中浜医院(大阪市旭区)院長の中浜力氏は、「全体で50%の医師が10%以下の処方率であり、中でも0%の医師が17.6%存在することは、臨床医での抗菌薬の適正使用が進んでいる印象」と評価する。

 かぜ症候群に対して経口抗菌薬を投与する主な理由を2つ挙げてもらったところ、「細菌性二次感染(肺炎や気管支炎など、細菌による感染症を合併すること)の予防」が最も多く(1503件)、「ウイルス性か細菌性かの鑑別(見分け)に苦慮したため」(1109件)が続いた。これは開業医、病院勤務医とも同じ傾向だった(図3)。二次感染症の予防を目的とする処方が多かったが、中浜氏は、「かぜの患者に抗菌薬を投与して肺炎などの二次感染症を予防できるというエビデンスはない」と言う。

図3 かぜ症候群に対して経口抗菌薬を投与する主な理由
図3 かぜ症候群に対して経口抗菌薬を投与する主な理由
(複数回答可)

 「抗菌薬投与は不適切と考えた患者において、患者本人や家族から抗菌薬投与を希望されることがあるか」を聞いたところ、「ほとんどない」との回答は1割強(14.0%)にとどまった。患者や家族から抗菌薬投与の要望を受けるケースは少なくないようだ。これも開業医と病院勤務医で傾向に差はなかった(図4)。

図4 抗菌薬不要と考えた際に患者・家族が抗菌薬処方を希望する割合
図4 抗菌薬不要と考えた際に患者・家族が抗菌薬処方を希望する割合
(n=3981、かぜの診療機会はないと回答した393人を除いて集計)

 ただし、抗菌薬投与は不要と考えられたケースで、患者本人や家族から抗菌薬処方の要望を受けた際の対応においては、開業医と病院勤務医に差が見られた。

 全体では「抗菌薬の投与が不要なことを説明しても相手が納得しない場合は抗菌薬を処方」が最も多く54.2%で、これは開業医(59.5%)が、病院勤務医(52.2%)よりも若干多かった。「抗菌薬の投与が不要なことを説明して処方しない」は全体32.5%で、開業医21.5%、病院勤務医35.3%と勤務医で多い傾向だった。患者の希望があっても、病院勤務医は医学的判断を重視する傾向がある一方で、開業医は患者の希望を優先せざるを得ない状況が少なからずあるようだ(図5)。

図5 患者・家族が抗菌薬の処方を希望する場合の対応法
図5 患者・家族が抗菌薬の処方を希望する場合の対応法
(n=3981、かぜの診療機会はないとの回答した399人を除いて集計)

RELATED ARTICLES関連する記事

医療・予防カテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 加齢で進む胃の不調 機能性ディスペプシアと逆流性食道炎の原因と対策

    加齢により胃の機能が衰えると、さまざまな不調が起きる。ピロリ菌の除菌が進んで胃がんや胃潰瘍が減ってきた今、胃の病気の主役は、胃もたれや胃痛の症状を招く「機能性ディスペプシア」と、胸やけやげっぷが起きる「逆流性食道炎」の2つに移行しつつある。なぜ機能性ディスペプシアと逆流性食道炎は起きるのか、どのような治療が必要なのか、セルフケアで改善・予防できるのか。このテーマ別特集では、胃の不調の原因と、それを解消するための対策を一挙紹介していく。

  • 「中途覚醒が多く寝た気がしない」 中高年の睡眠の悩み解消術

    「睡眠の途中で何度も目を覚まし、眠った気がしない」「早朝に目覚めてしまい、その後なかなか寝付けない」――。歳をとるにつれ、そんな「中途覚醒」「早朝覚醒」に悩まされるようになったという人も多いだろう。なぜ中途覚醒は起きるのか。中途覚醒を解消して、若い頃のような「熟睡」を手に入れることはできるのか。このテーマ別特集では、中途覚醒の原因と、それを解消するための対策を一挙紹介していく。

  • 強い足腰を維持するための「骨」の強化法

    健康長寿の大敵となる「骨の脆弱化」を予防するには、若いうちから「骨を強くする生活習慣」を取り入れていくことが大切だ。このテーマ別特集では、骨が弱くなるメカニズムや危険因子、骨を強く保つための生活習慣のポイントなどについて解説していく。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.