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「味」vs「カラダへの良さ」、食品選びでどちらを重視?

食品の栄養に関する意識調査(1)

 小泉なつみ=フリーライター

 今年4月から「機能性表示食品」制度がスタート。「特定保健用食品」、いわゆる「トクホ」より低いハードルで食品がもたらす効能や機能を表示できるようになったことで、市場には様々な効果を謳った商品が参入している。
 そこで日経Goodayでは、消費者が食品の栄養表示についてどれほど意識しているのかを大調査。その結果を3回にわたってお伝えしていく。
 第1回目のテーマは、「食品の栄養や効能に対する消費者の関心度合いは?」。興味深い結果が出ているので早速見てみよう。

【調査概要】 食品の栄養表示に関するアンケート
  • 調査期間:2015年7月22日(水)~2015年8月7日(金)
  • 調査媒体:日経Gooday(グッデイ)、日経ウーマンオンライン
  • 有効回答総数:257(男性99人、女性158人)

味や量より「カラダに良いか」を重視する人が多数派

【グラフ1】
(%)
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 グラフ1は、生鮮食品以外の食品や飲料等を購入する際、最も重視しているポイントを聞いた結果。最も回答数の多かった「価格」(51.0%)に続いたのが「原産地」(45.1%)、「含有成分の種類や量」(41.6%)、「安心・安全性」(34.2%)。「含有成分」については、その後に続く自由回答を見たところ、保存料や着色料をイメージした人もいれば、塩分、脂肪分、糖質、カロリーなどを思い浮かべた人もいたようだが、いずれにしても、「味」(33.9%)や「量」(10.1%)よりも「カラダに良さそうかどうか」に注目している人が多いという結果に。「栄養・機能面の表示」を挙げた人も28.8%と、3人に1人弱が重視しているという結果になった。

 続いては、「食品・飲料等を購入する際、その食品の『機能性』や『栄養』の表示を意識することはあるか」と、機能性や栄養への関心度合いをより直接的に尋ねた質問。

【グラフ2】
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【グラフ3】
(n=158人)
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【グラフ4】
(n=99人)
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 「ほとんどいつも意識して購入する」「意識して購入することがある」と答えた“意識している派”が合計で68.5%と全体の約7割を占め、多くの人が機能性や栄養素を購入の決め手のひとつにしていることが伺えた。男女別に見ると、女性の方がやや“意識している派”が多く、男性は無意識に“何となく見て購入する派”の比率が高かった。

健康管理を行う人ほど、食品のチョイスにこだわり

 この調査では、回答者に「日頃、バランスの良い食事を摂るよう気遣っているか」についても聞いており、その問いに対して、「かなり気遣っている」と答えた人(28.4%)はやはり栄養への関心も高く、そのうちの8割以上が意識的に機能性表示を確認して購入している結果になった(グラフ5)。一方、食事バランスに無頓着な人(上記の質問で「あまり気遣ってない」「全く気遣ってない」と答えた人)は食品の機能性にもあまりこだわりがないようで、そのうちの約7割が機能性表示について「特に意識していない」と回答した(グラフ6)。

 また、意識的に運動をしている人とそうでない人においても、食品購入時の栄養チェックについて差が出ている(グラフ7、8)。

【グラフ5】
(n=57人)
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【グラフ6】
 (n=28人)
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【グラフ7】
 (n=119人)
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【グラフ8】
(n=36人)
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 これらのデータから見えてくるのは、食事や運動といった健康管理をしっかり行っている人ほど、食品のチョイスにも気をつけている人が多いということだ。これを裏付けるように、機能性表示を意識して食品を購入したことのある人に、「主にどんなシチュエーションで栄養や機能性を意識するか」を聞いたところ、多くの人が「普段からの習慣」(66.7%)と回答した(グラフ9)。

【グラフ9】
(n=175人)(%)
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加工食品やジュース、調味料の栄養が気になる人が多数

 上記のような栄養に対して意識の高い人々は、どんな物を買う時に栄養や機能性をチェックしているのか。その答えがグラフ10である。

【グラフ10】
 (n=175人)(%)
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 複数回答で答えてもらった結果、もっとも多かったのが「加工食品」。具体的にどんな加工食品かを自由回答で答えてもらったところ、冷凍・冷蔵食品やレトルト食品、インスタント食品、コンビニのお弁当、ヨーグルトなどを挙げた人が目立った。

  • 「冷蔵や冷凍の食品の場合、塩分はどれくらい使われているのか、食品添加物はどういったものを使用しているのか、栄養バランスに偏りはないかをチェックします」(35~39歳、女性)
  • 「ビタミンやミネラルを気軽に摂取できる等、栄養補給ができることが記載されていると参考にする」(35~39歳、女性)
  • 「ヨーグルトは特に気にする。特定の乳酸菌が、体に合うというのもあるので」(50~54歳、女性)
  • 「ビタミン類やイソフラボンの含有量は気にします。更年期なので症状緩和につながる機能があれば、意識的に購入するようにしています」(50~54歳、女性)
  • 「とにかく塩分控えめな商品を選んでおります」(50~54歳、男性)

 と、皆さんしっかり栄養表示を読み込み、自分や家族に必要な機能性を選択していることが伺える。

 さらに飲料については、

  • 「糖や脂肪の吸収を抑えるとされる清涼飲料水、茶類、スポーツドリンク、炭酸飲料、コーヒーなどを選ぶ」(35~39歳、男性)
  • 「ジュース・果実飲料の場合は果汁割合、砂糖の有無、濃縮かどうかを意識したうえで、できるだけ多くの栄養素が含まれているものを選ぶ」(40~44歳、女性)
  • 「用途に合わせて選んでいます。たとえばアミノ酸系やたんぱく質などは、運動するタイミングに合わせて」(50~54歳、女性)

 といったように、その栄養が必要なシチュエーションまで吟味して選んでいるという人が多く見受けられた。

 また調味料については減塩のものを選ぶという回答が多く、栄養と健康を意識した選択を上手にしていることが分かった。

 調査結果と比べ、自分の“栄養意識度”はどうだっただろうか。次回(2015年9月3日公開予定)は、「皆がもっとも求める栄養素と効用」についてお届けする。