国立がん研究センターが、全国のがん診療連携拠点病院における診療実績を集計した結果によると、男性のがんでは、2007年に集計を開始して以来初めて、大腸がんが1位になった。
今回が7回目となる同集計では、拠点病院409施設を対象に、2013年1月1日~12月31日の1年間の診療実績をまとめた。2013年に、自施設でがんと診断、または他の病院で診断されたのち自施設を初めて受診した、すべてのがんおよび脳腫瘍の患者数を示す「全登録数」は、前年から4万2895例増え、65万6272例に達した。
男性では初めて大腸がんがトップに
男性の5大がん(胃、大腸、肝臓、肺、前立腺)では「大腸」が「胃」を初めて上回り、女性の5大がん(胃、大腸、肝臓、肺、乳房)では「乳房」と「大腸」の増加が他の部位より著しい傾斜を示した。「肝臓」は男女とも2010年以降、やや横ばい傾向が続いている。
男女の部位別登録数を見ると、男性は「大腸」(5万4601例)が最も多く、次いで「胃」(5万2807例)、「前立腺」(5万257例)、「肺」(5万255例)、「肝臓」(1万7266例)の順となった。前年と比べた増加率も「大腸」が8%増とトップで、「肺」が6%増、「胃」が4%増、「前立腺」が4%増、「肝臓」が3%増だった(図1)。
- 次ページ
- 女性は乳がん患者数が最多
