胃が大きくなったと思ったら、プチ断食でカラダをリセット
リバウンドしないプチ断食!成功のコツ
源川暢子=フリーライター
「断食は、今でこそ特別なものになっていますが、人類の長い歴史は“飢餓”との闘いでした。丸一日どころか、1〜2週間絶食に近い日が続くことも珍しくなく、その間、当然胃袋は空の状態。つまり意識せずとも消化管が空になる機会が普通にあることが、人体にとっては正常な状態だったのです。しかし、今では本当の空腹感を覚える前に『お昼の時間になったからランチをとろう』といった食事サイクルが当たり前になっている。食物が常時胃腸に残っている現代のような状況は、消化管の機能を低下させ、自律神経系にも悪影響を与えてしまう恐れがあるのです」(青木先生)
そこで、意識的に消化管が空っぽになる状態を作り出すことでカラダをリセットし、自律神経系を整えることを目指したのが「アンチエイジングのための断食」だ。
食べない系ダイエットとしての断食と異なる点
食べない系ダイエットとしての断食と大きく異なる点は、(1)通常は2日もあれば胃腸が空っぽになるため、実施期間は48時間(丸2日)と短めなこと。そして、(2)胃や腸を休ませ、人間が本来常に感じていた「小腹がすいた」状態をカラダと頭に再認識させられれば十分なので、期間中まったく何も口にしないということはなく、固形物以外のものは口にできる、という点だ。
青木先生によると、自律神経は、消化管や満腹中枢に深く関わっており、代謝やホルモン、免疫を統括している。そのため、自律神経が整うと代謝が良くなり、体が活性化する。
「人によっては、たまっていた疲労感がとれたり、肌がきれいになったり、便秘改善といった相乗効果が見られるほか、プチ断食を繰り返すことで、代謝が改善したり、少食癖がついてやせやすい体になることもある」と青木先生。「通常の食事療法や運動療法だけではやせにくくなった」「いつも疲れが溜まっていてだるい」など、自律神経の乱れが疑われる人や、食べ過ぎが常態化していわゆる“胃袋が大きくなってしまった”状態の人には特におすすめだという。
では、プチ断食はどのように行えばいいのか。実践方法や、実施のポイントを次ページで紹介する。
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