天気や気圧の変化によって起こる、頭痛やめまいなどの体調不良が、「天気痛」や「気象病」と呼ばれ、近年注目を集めている。

今年に入って天気痛対策をうたった市販薬や、新たなアプリが相次ぎ登場。市販薬は4月にロート製薬の「キアガード」、小林製薬の「漢方テイラック」が発売された。いずれも漢方処方の「五苓散(ごれいさん)」エキスを有効成分とした内服薬だ。五苓散は、ケイヒ、ブクリョウなど5つの生薬からなり、体内の水分の偏りを改善する働きや鎮痛作用があり、気圧変動による頭痛やむくみなど低気圧不調症状を和らげるという。
漢方薬
気圧の変化による頭痛を緩和する

キアガード(ロート製薬)
天気(気圧)の変化などによる頭痛に。漢方処方の「五苓散(ごれいさん)」エキスを有効成分とする。24錠入り1300円(税別)。1回4錠を1日3回食前または食間に。第2類医薬品。
頭痛やめまいなどの低気圧不調を改善

漢方テイラック(小林製薬)
頭痛や体のだるさ、めまいなどの「低気圧不調」を改善する漢方薬。漢方処方の「五苓散」エキスを有効成分とする。24錠入り、1000円(税別)。1回4錠を1日3回食前または食間に。第2類医薬品。
グッズ
天気痛ドクターが監修した対策グッズはツボ押しと耳せん

天気痛ブレス
天気痛耳せん
愛知医科大学病院にて日本で初めて気象病外来・天気痛外来を立ち上げた、佐藤純医師の監修による、天気痛対策グッズ。写真上の「天気痛ブレス」は内関(ないかん)と呼ばれる手首のツボに突起を当て、1時間に数回押すことで天気痛を緩和するというもの。「天気痛耳せん」は鼓膜にかかる圧力をコントロールし、天候による気圧変化を調整して、不快感を緩和するという。通販サイトなどで販売、ブレスは1個(税別2480円)、耳せんは2個セット(同1850円)。
天気痛対策のアプリとしては、3月よりスマホアプリ「ウェザーニュース」で新たに「天気痛予報」の提供が開始となった。全国やエリアごとの発症リスクがわかる天気通予報マップなど各種サービスを用意している。
「天気痛予報」を共同開発した、佐藤純医師は“天気痛ドクター”とも呼ばれ、対策グッズの監修も手がける。上手に活用しよう。
(取材・文:日経ヘルス編集部/写真:各社提供)
この記事は「日経ヘルス 2020年8月号」からの転載です。情報は掲載時点のものです。
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