日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > からだケア  > トピックス  > 体が柔らかい人は不要? ストレッチにまつわる「7つの誤解」  > 3ページ目
印刷

トピックス

体が柔らかい人は不要? ストレッチにまつわる「7つの誤解」

整形外科専門医・中村格子さんに聞く(2)

 村山真由美=ライター

Q

運動の直後はストレッチをするといい?

A

運動後にはストレッチを。ただし「直後」ではなく「ちょっと後」に

 運動後はクールダウンのために静的ストレッチを行います。運動直後、筋肉がパンプアップ(筋肉中の血液やリンパ液が増加することによって膨らんでいる状態)しているときやあまりにも熱を持っているときは、クールダウンの効果が出ないので、直後ではなくちょっと後に行います。よほど筋肉が活性化されている状態であれば、動的ストレッチを行ってもいいでしょう。

 運動後の筋肉は熱を持っています。クールダウンをせずに日常生活に戻ることは、猛スピードで走っている車をバッと止めて車庫に入れるようなもの。一方、ウオーミングアップなしに運動を始めることは、真冬にいきなり猛スピードで走り出すようなものです。車のエンジンは徐々に温めたり冷却したりしないと壊れやすくなります。これは人間も同じ。

 運動前後にウオーミングアップとクールダウンを行うと、ケガをしにくくなったり痛みが治りやすくなります。体を一定のいい調子に保つことをコンディショニングといいます。これは、運動を効率よく行うために重要です。

Q

ストレッチは「毎日」「ある程度の時間をかけて」やらないと意味がない?

A ×

筋肉がかたまったと思ったときに伸ばすだけでも効果はある

デスクワークの合間など、隙間時間を使ってストレッチを! 写真はイメージ=(c)racorn-123RF

 仕事などで同じ姿勢を続けていて、筋肉がかたまったと思ったときに伸ばすだけでも意味はあります。私も散歩の途中、デスクワークの合間など、ことあるごとに体や脚などを伸ばしています。しかし、引き締まった体を期待してストレッチを行う場合は、毎日やったほうが効果が高いかもしれません。

 ストレッチの秒数や回数に神経質になる必要はありません。「伸びた感じ」を得られることが大切なので、それさえ感じられれば1回5秒くらいでも効果は期待できます。逆に、静的ストレッチの場合、長くやりすぎると組織を傷めることがあるので、1回最大20秒程度にとどめましょう。

 呼吸は伸ばしながら吐くのが基本ですが、場所によっては吸ったほうが伸びる場所もあるので、吐くことを意識するよりも自然な呼吸を止めないことが大切です。

Q

ストレッチをしているとき、伸ばしている筋肉は意識したほうがいい?

A

どこが伸びているかを感じたほうが的確なストレッチができる

 例えば、ダンベルを持って肘関節を曲げるアームカールの場合、上腕二頭筋(力こぶ)を意識して行います。これは、筋トレの場合、筋肉が収縮するところを感じながら行ったほうが筋肉の増大効果が大きいというデータがあるからです。これをマインド・マッスル・コネクションといいます。

 ストレッチの場合、こういったデータがあるかは分かりませんが、伸ばしている筋肉を意識したほうが目的に応じた的確なストレッチができると思います(インナーマッスルなど、必ずしも全ての筋肉を意識できるわけではありません)。

 体の角度がちょっと違っただけで、使う筋肉が違ってきますから、ただポーズをまねするだけでなく、どの筋肉に効いているかを感じながらやるといいでしょう。

中村格子(なかむら かくこ)さん
整形外科医、スポーツドクター、医学博士、Dr.KAKUKOスポーツクリニック院長
中村格子(なかむら かくこ)さん 横浜市立大学医学部卒業。同大学附属病院、国立スポーツ科学センター医学研究部研究員などを経て、2014年より現職。トップアスリートから一般の人まで指導、治療。『実はスゴイ!大人のラジオ体操』(講談社)や『体のコリがすべて消える 究極のストレッチ』(日経BP社)など著書多数。

先頭へ

前へ

3/3 page

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 強い足腰を維持するための「骨」の強化法

    健康長寿の大敵となる「骨の脆弱化」を予防するには、若いうちから「骨を強くする生活習慣」を取り入れていくことが大切だ。このテーマ別特集では、骨が弱くなるメカニズムや危険因子、骨を強く保つための生活習慣のポイントなどについて解説していく。

  • もの忘れと認知症の関係は? 認知症リスクを下げる生活のポイント

    年を取っても認知症にはならず、脳も元気なまま一生を終えたいと誰もが思うもの。しかし、「名前が出てこない」「自分が何をしようとしたのか忘れる」といった“もの忘れ”は、中高年になると誰もが経験する。⾃分は周りと比べて、もの忘れがひどいのでは? ひょっとして認知症が始まったのか? と不安になる人も多い。このテーマ別特集では、もの忘れの原因や、将来の認知症にどうつながるのか、認知症を予防するにはどうすればいいのかについて、一挙にまとめて紹介する。

  • 痛風だけじゃない!「高すぎる尿酸値」のリスク

    尿酸値と関係する病気といえば「痛風」を思い浮かべる人が多いだろう。だが、近年の研究から、尿酸値の高い状態が続くことは、痛風だけでなく、様々な疾患の原因となることが明らかになってきた。尿酸値が高くても何の自覚症状もないため放置している人が多いが、放置は厳禁だ。本記事では、最新研究から見えてきた「高尿酸血症を放置するリスク」と、すぐに実践したい尿酸対策をまとめる。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.