日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > からだケア  > トピックス  > 体が柔らかい人は不要? ストレッチにまつわる「7つの誤解」  > 2ページ目
印刷

トピックス

体が柔らかい人は不要? ストレッチにまつわる「7つの誤解」

整形外科専門医・中村格子さんに聞く(2)

 村山真由美=ライター

Q

若いうちは筋肉が柔らかいので、ストレッチは40歳を過ぎてから行えばいい?

A ×

20歳を過ぎると硬くなるので、若いうちからやったほうがいい

 筋肉は20歳を過ぎると徐々に硬くなっていきます。使わないでいれば、20歳のときにできたストレッチは25歳ではできなくなります。しかし、若いうちはリカバリーが早く、ストレッチを始めればすぐにしなやかさを取り戻せます。年齢を重ねるほど、リカバリーには時間がかかりますから、できるだけ若いうちから日常的にストレッチを続けるといいでしょう。

Q

ストレッチをやっても痩せない?

A ×

消費エネルギーは少ないが、引き締め効果は期待できる

 ストレッチの運動強度は2.5METs(*1)で、ヨガと同様。ランニングなどに比べればエネルギー消費量はわずかです。しかし、ストレッチを行うことで副次的な効果が得られます。

 まず、筋肉を伸ばしているときは、反対側の筋肉が収縮しています。つまり、筋肉に刺激が与えられています。特に、立位で行うストレッチなどでは伸張性収縮(*2)が多少起こっているため、ストレッチが全く筋トレにならないということはありません。

 また、筋肉は収縮するときに力を発揮します。収縮が大きければ走力が上がるなど、運動のパフォーマンスが上がります。さらに、ストレッチをすると筋肉が柔らかくなりますが、硬い筋肉よりも柔らかい筋肉の方が、動きの振り幅が大きくなるため、出力が大きくなります。ストレッチによりエネルギーが消費されるというよりは、ストレッチにより動きやすい体が得られ、そのためにエネルギー消費が高められて体が引き締まる、とはいえます。

*1 身体活動の強さを、安静時の何倍に相当するかで表す単位。座って安静にしている状態が1METs、普通歩行が3METs。

*2 スクワットでしゃがんだ状態から立ち上がるときや、アームカール(ウエイトを持って肘を曲げるトレーニング)で上げたダンベルを下ろすときなどに、筋肉を伸ばしながら力を発揮すること。

Q

運動前にはストレッチで体を伸ばしたほうがいい?

A ×

運動前には体を伸ばす静的ストレッチではなく、反動をつけて行う動的ストレッチを

運動前には体を伸ばす静的ストレッチより、動的ストレッチがお勧め。写真はイメージ=(c)ammentorp-123RF

 ストレッチには、反動をつけずに筋肉をジワッと伸ばす「静的ストレッチ」と、動きを伴いながら反動をつけて行う「動的ストレッチ」があります。みなさんがイメージするストレッチは静的ストレッチで、これには、筋肉を緩めてリラックスさせる効果があります。一方、動的ストレッチはラジオ体操やサッカーのブラジル体操などで、これは、主に筋肉の血液循環をよくしたり、筋肉と筋肉の間や筋肉と周辺組織の間の滑走性を上げて使いやすい体、動きやすい体にする目的で行います。

 近年、「運動前に30秒以上の静的ストレッチを行うと運動能力が落ちる」というデータが出たため、運動前は動的ストレッチ、運動後は静的ストレッチというのが今のトレンドです。ただし、これは競技でパフォーマンスを下げたくない場合であって、一般の人がウオーキングや筋トレを行う前に静的ストレッチをやってはいけないとか、やるとケガをするというわけではありません。

 特に、全く運動をしていない人にとっては、ラジオ体操などの動的ストレッチが強度の高い運動になる場合もあります。そういった場合、動的ストレッチの前に静的ストレッチを行ってもいいでしょう。

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 強い足腰を維持するための「骨」の強化法

    健康長寿の大敵となる「骨の脆弱化」を予防するには、若いうちから「骨を強くする生活習慣」を取り入れていくことが大切だ。このテーマ別特集では、骨が弱くなるメカニズムや危険因子、骨を強く保つための生活習慣のポイントなどについて解説していく。

  • もの忘れと認知症の関係は? 認知症リスクを下げる生活のポイント

    年を取っても認知症にはならず、脳も元気なまま一生を終えたいと誰もが思うもの。しかし、「名前が出てこない」「自分が何をしようとしたのか忘れる」といった“もの忘れ”は、中高年になると誰もが経験する。⾃分は周りと比べて、もの忘れがひどいのでは? ひょっとして認知症が始まったのか? と不安になる人も多い。このテーマ別特集では、もの忘れの原因や、将来の認知症にどうつながるのか、認知症を予防するにはどうすればいいのかについて、一挙にまとめて紹介する。

  • 痛風だけじゃない!「高すぎる尿酸値」のリスク

    尿酸値と関係する病気といえば「痛風」を思い浮かべる人が多いだろう。だが、近年の研究から、尿酸値の高い状態が続くことは、痛風だけでなく、様々な疾患の原因となることが明らかになってきた。尿酸値が高くても何の自覚症状もないため放置している人が多いが、放置は厳禁だ。本記事では、最新研究から見えてきた「高尿酸血症を放置するリスク」と、すぐに実践したい尿酸対策をまとめる。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.