健康保険組合は、2014年度の特定健診受診者326万4499人の健康診断(健診)のデータをもとに、40~74歳の健康状態について分析した結果を発表した。それによると、肥満の人は肥満でない人に比べ、健康リスクが高い傾向があり、生活習慣病の治療を受けている割合も多い。
健診で4割の人は「肥満」に該当
特定健診で「肥満」に区分された人は36.9%、「非肥満」に区分された人は63.1%だった(図1)。
年齢層別で見ると、いずれも「肥満」が3~4割を占め、50~60代に多い傾向が見られる(図2)。「肥満」の判定値は「内臓脂肪面積が100平方cm以上。内臓脂肪面積の検査値がない場合は腹囲が男性85cm以上/女性90cm以上。あるいはBMI値が1平方m当たり25kg以上」とした。
「血圧」「脂質」「血糖」「肝機能」のすべてについて、健診検査値による判定が「基準値範囲内」に該当する人の割合は全体の19.0%にとどまった。「保健指導判定値」の該当者は32.7%、「受診勧奨判定値」の該当者は48.3%で、合わせて8割以上がなんらかのリスクを有していることになる。
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- 健診“合格者”は20%未満
