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オンライン診療の時代がやってきた

第1回 オンライン診療って、どんなもの?

 梅方久仁子=ライター

メッセージ機能で医師とのコミュニケーションが密になる

血液検査や尿検査が必要なときはどうするのでしょう。

武藤 血糖値なら検査キットがあれば自分で検査できるので、受診を予約したら翌日には宅配便で検査キットが届くといったことは可能だと思います。将来的には、コンビニや薬局で検査できるようにすることも考えられます。

 オンライン診療には、当然、限界はあります。カメラを通して見るといっても、皮膚の表面などはある程度わかるでしょうが、喉の奥の方をライトで照らしてもらっても、対面と同じように見ることは難しいでしょう。

 それでも、電話に比べると情報量が多くて便利なことは多いんです。例えば在宅診療で、「吐いているけど、大丈夫でしょうか」と夜中に連絡があったときに、これまでは「どのくらいの量ですか?」と聞くと「たくさんです」とか言われて、判断しづらいことがありました。そんなときはカメラで映して見せてもらえば、ひと目でわかります。緊急性はないと判断できることが増えて、医療スタッフの負担はかなり減りました。

 患者さんの側からも、医師の顔を見るだけで安心できたという感想は、実証事業でよく聞きました。在宅の患者さんは、基本的に不安を抱えていることが多いですから。

顔を見られるのはいいですが、医師にいろいろ相談したいときにはどうでしょう。例えば対面診療なら、詳しい症状を紙に書いていって渡すことができますが…。

武藤 それは、メッセージ機能を使えばいいと思います。例えば、要介護者が通院するときに家族の都合がつかなくて、ヘルパーさんにつきそいを頼むことがあります。対面では、そういうときに家族から医師に伝えたいことがあっても、機会がありません。YaDocにはメッセージ機能があるので、オンライン診察の前にメッセージとして送っておけば、医師に届きます。もちろん本人が受診する場合も、質問事項などをあらかじめメッセージで送っておけば、診察のときに聞き忘れがなくなります。

家族は患者の前で話しにくいこともありますから、そのようなツールを使えば、医師とコミュニケーションしやすそうですね。

武藤 そうですね。患者さんの目の前で、「最近、父がぼけてきたみたいなんです」とは話しにくいですよね。そのような情報も、メッセージで送ればいいと思います。

メッセージはあとから読み返せるのもメリットだと思います。医師との会話を記録しておいて、あとで聞き直すようなことはできますか。

武藤 技術的にはもちろん可能です。オンライン診療は、医師と患者のコミュニケーションを密にするのに役立ちます。今後、チャット機能などもあると便利になるのではないかと考えています。

 次回「これからのオンライン診療はどうなるの?」は、これからのオンライン診療はどうなるのか、オンライン診療で医療はどうなるかといった点について、引き続き武藤医師に語っていただく。

第18回日本Men's Health医学会
今回の記事に登場した武藤真祐さんも登壇する学会です(一般の方も参加可)
会期:2018年7月14日(土) 8:30~18:00、7月15日(日) 8:30~17:00
会場:日本科学未来館(総合受付 7Fロビー)
※事前登録はございません。当日会場にてご登録ください 詳細はこちら
武藤真祐(むとう しんすけ)さん
医療法人社団鉄祐会 理事長
武藤真祐(むとう しんすけ)さん 1996年、東京大学医学部卒業。2002年、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。東京大学医学部附属病院、三井記念病院にて循環器内科、救急医療に従事。2004年より約2年半、宮内庁で侍医を務める。その後、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、2010年、東京都文京区に祐ホームクリニックを開業。2011年9月、東日本大震災により甚大な被害を受けた宮城県石巻市に祐ホームクリニック石巻を開設。

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