電通総研は、50代後半に就労経験のある60歳~69歳の男女2600人を対象に、シニア層の仕事や働くことへの意識について、調査した結果を発表した(調査期間:2015年3月21日~25日)。それによると、60代後半のシニア層にとって、「健康」が働く動機や仕事を選ぶ基準になっている。
男女でも微妙に異なる仕事選びの基準
60代後半まで働き続けている男女に、60代前半(60~64歳)と60代後半(65~69歳)に分けて、仕事を選ぶときにそれぞれ重視したことを聞いた。すると、男性は60代前半のときは「これまでに培った自分の経験の活用」を最も重視。しかし60歳代後半になると「自分の健康」を最優先し、さらに「最低限の収入」「時間的ゆとり」を重視する人が増えることが分かった(図1)。
一方、女性は、60代前半、後半ともに「最低限の収入の確保」「自分の健康」をトップ2に挙げ、60代後半では両項目をいっそう重視する傾向が高まる。また、「時間的ゆとり」に重きを置く人が増え、「これまでに培った自分の経験の活用」「仕事と自分の生活のバランス」より重視するようになる(図2)。
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