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酒を断つには、趣味も人間関係もリセットするしかない

飲むべきか、飲まざるべきか、それが問題(2)

 崎谷実穂=ライター/編集者

葉石かおり(はいし・かおり)
1966年東京都練馬区生まれ。日本大学文理学部独文学科卒業。ラジオレポーター、女性週刊誌の記者を経てエッセイスト・酒ジャーナリストに。全国の日本酒蔵、本格焼酎・泡盛蔵を巡り、各メディアにコラム、コメントを寄せる。2015年に一般社団法人ジャパン・サケ・アソシエーションを設立。

葉石:それを言ってしまうとどうしようもないのですが……。依存症でない方にはなんとか気をつけていただきたいところです。小田嶋さんは、アルコール依存症をどのように治療していかれたんですか?

小田嶋:まずは症状である不眠を治すために、睡眠導入剤が処方され、あとは精神安定剤が出ました。また、精神安定剤を飲むと気持ちが落ちてしまう人がいるらしく、それを防ぐための抗うつ剤ももらいました。アルコール依存症の人がアルコールを抜くと、不眠と抑うつに悩まされるんですよ。いわゆる禁断症状ですね。それを、薬でまずは抑えてしまう。あるいは、依存先を乗り換える、という言い方ができるかもしれません。で、2、3カ月はそれで乗り切るんです。

酒なしでは、野球もロックも楽しめない

葉石:『酒好き医師が教える最高の飲み方』を書くために、アルコール依存症専門の病院をいくつか取材したのですが、そのなかでは「抗酒剤」を出すというところもありました。

浅部:抗酒剤は何種類かあるのですが、古典的な抗酒剤はアルコールが代謝されないようにブロックする、というものですね。いわゆる「下戸」のような状態に強制的にして、少量飲むだけで気持ちが悪くなるようにしてしまう。

 でもこの薬は、とても使い方が難しいんですよ。抗酒剤を飲んだ上で、ぐびっと飲酒してしまうと、急性アルコール中毒と同じ状態になってしまいます。治療のために抗酒剤を飲んでいたのに、昔の仲間に会って「お前、飲めるだろう」と勧められて飲んでしまうというケースがあり、それで亡くなってしまった人もいます。

小田嶋:酒飲みって、仲間が酒をやめるのをすごく嫌がるんですよね。ダイエットしている女の子に、友達が「えー、ぜんぜん大丈夫だよ。ケーキ食べようよ」とか言うようなものです。私もやめた当時は、「何言ってんだ、飲めるだろ」と勧められたことはありましたね。

葉石:今も、飲もうというお誘いはありますか?

小田嶋:いえ、もうありませんね。というのも、酒飲みがお酒をやめるには、人間関係そのものをリセットしないといけないから。アル中にまで到達した人って、飲む人間としか付き合ってないんですよ。だから、飲まなくなると人間関係も切れてしまう。

 そもそも生活のすべてがアルコールに紐付いていたので、全部いったんやめなければいけない。例えば、私はちびちび飲みながら野球を見るのが好きでした。でも、酒をやめたらそれまでずっと見ていた野球がつまんなくなってしまった。酒無しで野球を見たときの、野球選手のバカさ加減たるや。いい大人があんな服着て、ダラダラ何やってるんだろう、と思ってしまったんですよね。

葉石:ひどい言いようですね(笑)。でも野球って、スタジアムでもみんなビールとおつまみ片手に、ダラダラ見てますよね。

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