生活者の意識・実態調査を手がけるトレンド総研がまとめた調査結果(調査期間2015年4月28日~5月7日)によると、栄養ドリンクとエナジードリンクの違いが分かる消費者は2割未満(19%)にとどまり、8割以上(81%)が違いをよく分かっていない(図1)。
栄養ドリンクとエナジードリンクには明確な違いがあり、栄養ドリンクが「医薬品」「医薬部外品」に分類され、「医薬品医療機器等法」(旧薬事法)により規定されるドリンクなのに対し、エナジードリンクは「清涼飲料水」にあたる。
20歳代~50歳代の男女500人を対象に調査を実施したところ、こうした違いをきちんと説明できた回答者はわずか2%だった。さらに、66%が栄養ドリンクとエナジードリンクは同じようなものだと思っている。
栄養ドリンクは8割超、エナジードリンクは約半数が「飲んだことがある」
飲用状況について調べると、栄養ドリンクを飲んだことがある人は83%、エナジードリンクを飲んだことがある人は45%だった。現在飲んでいる人は、栄養ドリンクが46%、エナジードリンクが22%で、いずれにおいても栄養ドリンクがエナジードリンクを大きく上回った(図2)。
栄養ドリンクの飲用経験を細かく見ると、男性が女性より多いものの、女性でも約8割(79%)が飲んだことがある。年代別では最も飲用経験率が低い20歳代でも約8割(78%)にのぼり、男女ともに広い世代で受け入れられていることが分かる。現在の飲用率でも、50歳代を除いていずれの層も4割を超え、大きな差は見られなかった(図3)。
エナジードリンクの飲用経験率は、20歳代が6割を超える(62%)一方、他の年代はいずれも半数を下回る。現在の飲用率についても、20歳代は4割近い(38%)のに対し、他の年代の平均はほぼ半分(17%)にとどまり、主に20歳代に受け入れられている。
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