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三大死因に「老衰」が初ランクイン

死因病名に「肺炎」ではなく「老衰」と記載する医師が増加か?

 小板橋 律子=日経メディカル

 日本人の三大死因の1つに、初めて「老衰」が加わった。これは、厚生労働省が2019年6月7日に発表した、2018年の人口動態統計月報年計(概数)の結果。2018年の統計では、死因の1位、2位は、これまで同様、悪性新生物(腫瘍)、心疾患(高血圧性を除く)だったが、「肺炎」の減少に伴って2017年に3位となった「脳血管疾患」を抜いて、「老衰」が初めて3位となった。死因としての「老衰」は、この十数年、右肩上がりで上昇し続けている(図1)。

図1 主な死因別にみた死亡率(人口10万対)の年次推移
(出典:2018年人口動態統計月報年計[概数])
[画像のクリックで拡大表示]

 死亡統計における死因の変化には、死亡診断書を作成する医師の意識の変化があるとみられている。その契機となったのが、2017年4月に発表された『成人肺炎診療ガイドライン2017』(日本呼吸器学会)だ。同ガイドラインは、患者が誤嚥性肺炎を反復しやすい状態にある場合や、もともとの疾患が悪化して終末期にある場合、老衰の状態の場合には、「個人の意思やQOLを重視した治療・ケア」を行うこととし、患者背景を考慮した上で積極的な治療を行わないことを初めて推奨した。

 それまで、死亡診断書の死因病名が「肺炎」「誤嚥性肺炎」とされていた患者の多くは、実際には肺炎が直接の死因ではなく、加齢性変化による衰弱などによって死亡しているといわれていた。このガイドラインの発行を契機に、誤嚥性肺炎で死亡した場合にも、死亡診断書の死因病名に「肺炎」ではなく「老衰」と記載する医師が増えてきていると推測される。

 同統計によると、2018年の死亡数は136万2482人で、悪性新生物(腫瘍)による死亡数は37万3547人、2位の心疾患(高血圧性を除く)は20万8210人、3位の老衰は10万9606人、4位は脳血管疾患で10万8165人だった。

 一方、出生数は91万8397人だった。出生数と死亡数の差である自然増減数はマイナス44万4085人となり、12年連続の減少となった。

(図版制作:増田真一)

この記事は、日経メディカルに掲載された記事を一部再編集したものです。

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