日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > からだケア  > トピックス  > 「失敗に負けない」メンタルはこうして鍛える  > 3ページ目
印刷

トピックス

「失敗に負けない」メンタルはこうして鍛える

格闘技界のチャンピオンメーカー・古家政吉さんに聞く【後編】

 茂田浩司=ライター

周囲に敗因を聞けるかどうかで、立ち直り方は大きく変わる

失敗して落ち込む部下に的確な改善策を示してくれる「理想の上司」もおらず、自分で切り替えるしかない場合はどうすればいいでしょう?

古家 失敗してメンタルが落ちない人はいませんが、切り替えが上手い人、下手な人は、負けた直後の態度を見れば分かります。切り替えの下手な選手は、ガックリと落ち込み、うなだれて、ずっと「ちくしょう」とブツブツ言っています(苦笑)。そうなってしまうと、周囲の人間も「悔しいね」しか言えないですし、遠巻きに眺めるしかないんです。

 一方、切り替えの上手い選手は、すぐに周囲に聞きます。「どうでした?」「どこが悪かったですか?」と。そうすると、周囲も気付いたことを指摘しやすいですよね。「動きが悪かった」とか「終盤、攻めが足りなかった」とか。そうした指摘から敗因が明らかになり「では、次はここを改善しよう」という前向きな話ができます。けががなければ、早々にトレーニングに復帰して「よし、次へ!」となります。

 次に向けて体を動かし始めると、自然と心も回復していきます。しかし、切り替えが下手な人は「負けた自分」「失敗した自分」を引きずり、トレーニングの再開は遅れ、心の回復も遅くなります。

周囲に敗因を聞けるかどうかで、大きく変わるんですね。

古家 そうですね。自分で気持ちを切り替えるしかない環境にいる人には「周囲に話してみること」を勧めます。上司でも同僚でもいいですし、家族や友人でも「こういう商談が上手くいかなかったんだけど、どこが悪かったのだろうか」と聞いてみる。

 納得のいく答えが返ってこなくてもいいんです。人に話すことで、自分の頭の中が整理できますし、様々なアドバイスや意見を聞いてみると、自分の仕事の仕方を見直すヒントが得られたりします。失敗して、落ち込んでいる人には周囲も気を遣ってしまい、アドバイスもしにくいでしょう。自分から「こんなことがあったんだけど、どう思う?」と切り出せば、周囲もアドバイスしたり、意見を言いやすくなりますよ。

 切り替えの下手な人は、普段から自分の殻にこもりがちで、周囲には「聞く耳を持たない人」と思われていることが多いですね。

そういう人が負けたり、失敗すれば、なおさら周囲は「腫れ物に触る」感じになってしまいますね。

古家 そうです。ますます孤立して、切り替えることができなくなります。失敗した時は、つい下を向いてしまいますが、そういう時ほど意識的に顔を上げて、周囲の人と話した方がいいです。

 物事をポジティブに捉えられるかどうかも大事です。「失敗は恥だ、ダメだ」とネガティブに捉えるのではなく、失敗したことで自分のやり方を見直し、上司や同僚や他の人の意見を聞く機会を得た。つまり「この失敗は、成長するチャンスなんだ」と捉える。それができると、失敗して落ち込んだ気持ちからの「切り替え」も早くできるようになります。

 私は人材育成に携わってきて「失敗する人ほど、伸びていく」というケースをたくさん見てきました。

 教わったマニュアル通りにやれば、一定の仕事はできるようになります。しかし、マッサージやトレーニングの世界は、日々新たな理論が発見されていて、情報は更新されています。我々専門家は、そうした新たな知識をいち早く吸収して、新たな方法にチャレンジすることが求められます。

 新しいことにチャレンジするのはリスクを伴いますから、当然失敗することもある。しかし、失敗するからこそ分かることがありますし、教訓にして改善すればより良いものになる。結局、常に好奇心、探求心を持ち、どんどん新たなチャレンジをする人ほど成長していきます。

なるほど。

古家 失敗は、成長するチャンスです。そして、失敗をして、落ち込んで、気持ちを切り替えて立ち上がる経験をすることで、メンタルは強くなっていきます。失敗した時は「よし、これは強いメンタルを作るチャンスだ」と思ってください。

日経グッデイ春割キャンペーン

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 肩の痛みから高血圧まで、「姿勢の崩れ」は様々な不調の原因に

    「姿勢」が、肩こりや腰痛の原因になることを知っている人は多いだろうが、足の痛みや高血圧、誤嚥性肺炎まで、全身の様々な不調・疾患の原因になることをご存じの方は少ないかもしれない。これまでに掲載した人気記事から、姿勢と様々な病気・不調との関係について知っておきたいことをコンパクトにまとめた。

  • あなたも「隠れ心房細動」?! 高齢化で急増する危険な不整脈

    脈の速さやリズムが乱れる「不整脈」。その一種である「心房細動」は、高齢化に伴い患者数が増加しており、潜在患者も含めると100万人を超えると言われている。心房細動の怖いところは、放置すると脳梗塞などの命に関わる病気を引き起こす可能性があることだ。本記事では、心房細動の症状や早期発見のコツ、治療のポイントなどをコンパクトにまとめた。

  • 変形性膝関節症のつらい痛みを改善する運動とは?

    年を取ると多くの人が感じる「膝の痛み」。その原因で最もよくあるケースが「変形性膝関節症」だ。膝が痛いと外出がおっくうになり、体を動かす機会が減るため、そのまま何もしないとますます足腰が衰えてしまう。だが実は、変形性膝関節症の痛みをとり、関節の動きを改善するために有効なのが、膝への負担を抑えた「運動」なのだ。ここでは、膝の痛みが起きる仕組みから、改善するための運動のやり方までをまとめよう。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設 日経Gooday春割キャンペーン

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.