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「本番になると弱い人」に欠けているものとは?

格闘技界のチャンピオンメーカー・古家政吉さんに聞く【前編】

 茂田浩司=ライター

ケース1
「会議になると緊張してしまい、プレゼンがうまくいかない。練習ではうまくできるのに、本番に弱い。そんな自分のメンタルの弱さを、どうしたら克服できるだろうか」

メンタルの強い人=本番前に平常心でいられる人、ではない

古家 ビジネスパーソンにとってのプレゼンは、格闘家にとっての「試合」と同じですね。日頃の成果が試される場で、結果を出せなければ日頃の努力も評価されません。そんな大事な時に「緊張してうまくできない」のはなぜか。最初に、私が格闘家にどんな指導しているかを説明しましょう。

 格闘技の試合は、他のスポーツよりも緊張する要素が多いです。勝っても負けても「ケガなく終わること」がまずないほど、ケガのリスクが非常に高いですし、最悪の場合は選手生命を絶たれるほどの重傷を負うこともあります。また、球技なら勝ったり負けたりしながら強くなるものですが、格闘技は「1回の試合」の比重が大きいことも特徴です。

 たった1つの勝敗に競技人生が左右される。チャンピオンになってスターになるか、チャンピオンになれずスポットライトを浴びないまま引退するかが、その「一度のチャンス」をつかめるどうかで決まる、ということも起こります。それだけに、試合前の選手に掛かるプレッシャーは尋常ではありません。

「緊張するな」と言っても無理な話ですね。

古家 私が選手に言うのは、集中力を高めて、最高のパフォーマンスをするためには「緊張することは必要なこと」だ、ということです。一般に、本番を前に平常心でいられるのが「メンタルの強い人」で、本番を前にガチガチに緊張するのが「メンタルの弱い人」と言われますが、私は必ずしもそうではないと思っています。いつも平常心の選手と、ガチガチに緊張する選手が戦うと、いつも平常心の選手が勝つか、といえばそうではないですし、それどころかガチガチに緊張する選手ほど、本番でしっかりと結果を出すケースが多いのです。

 むしろ「大丈夫だろう、何とかなるだろう」と油断して、リラックスしている選手の方が心配です。どこか緊張に欠けた時ほど、つまらないミスをして負けてしまうことがあるのです。ですから、本番を前に「緊張してきた」と感じたら「これは最高のパフォーマンスができるサインだ」と思ってください。ただし、それはしっかりと準備してきた時に限ります。

フワっとした気持ちで当日を迎えると、土壇場で不安に襲われる

しっかりと準備することは必須、ですか。

古家 私は、選手に「勝負は、試合前の準備で90%決まる」と教えています。

 試合を前に、緊張で青ざめて「どうしよう?」とパニックになる選手がいますが、そうなるのは「準備不足」だからです。練習してきた作戦をきちんと頭の中で整理して本番に臨めば、試合が近づいて緊張が高まってきても「これとこれをやれば大丈夫だ」と安心できます。

 しかし「だいたいこんな感じで。まあ大丈夫だろう」とフワっとした気持ちで当日を迎えると、本番が近づいて緊張が高まるにつれて不安が増してきます。「あれ、どうしよう? どうやって戦おう?」と混乱して、やがてパニックになってしまうのです。

古家トレーナーによるフィジカルトレーニングの指導風景(撮影:筆者)。
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