「本番になると弱い人」に欠けているものとは?
格闘技界のチャンピオンメーカー・古家政吉さんに聞く【前編】
茂田浩司=ライター
「いつも緊張してしまってプレゼンがうまくいかない」「営業トークが苦手。お客様の前で、自信たっぷりに話ができない」…。ビジネスシーンで、自分自身の“メンタルの弱さ”が原因で結果を出せないと感じることは少なくない。そこで、5人の格闘家を「K-1」のチャンピオンに育て上げたトレーナーの古家政吉さんに、「勝てるビジネスパーソン」に生まれ変わるためのメンタルの鍛え方を聞いた。
「万年2位」と「チャンピオン」の違いはメンタルの強さ
パーソナルトレーニングで指導した5人の選手が全員「K-1チャンピオン」になる快挙を達成し、格闘技界の“チャンピオンメーカー”として知られる古家政吉さん。もともと、トップアスリートや芸能人のパーソナルトレーニングを指導していたが、10年前、偶然知り合ったプロ格闘家に「フィジカルトレーニングを指導してほしい」と頼まれたことがきっかけで、格闘家のトレーニングを引き受けるようになった。
その結果、指導した5人の選手が全員K-1チャンピオンとなる快挙を達成。それまで「万年2位」で、どうしても「あと一歩」が届かなかった選手が、古家トレーナーの指導を受けてK-1のチャンピオンに上り詰めている。
「世界のトップを目指す選手は皆、フィジカルもテクニックも一定以上のレベルを備えています。そうした一流選手の中で、僅差の競り合いで勝利をつかめるかどうかは、『どれだけ強いメンタルで本番に臨めるか』にかかっています」。そう話す古家さんに、ビジネスシーンでありがちな、メンタルに関する悩みをぶつけてみよう。