日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > からだケア  > トピックス  > 「うつ」と「うつ病」の違い、受診のタイミングは?
印刷

トピックス

「うつ」と「うつ病」の違い、受診のタイミングは?

うつ病との付き合い方、遠ざけ方(上)

 小崎丈太郎=ライター

うつ病の人が増えている。社会生活や仕事が複雑なものになっていることに加え、以前よも精神科受診に対する心理的ハードルが低くなっていることも原因とみられている。誰でも耳にするうつ病だが、正確に診断し正しく治療することが難しい病気でもある。うつ病の正しい理解を日本うつ病学会理事長を務めた、六番町メンタルクリニック(東京・千代田)の野村総一郎所長に伺った。

「うつ病かも」と思っても2~3日で治ることもある。医療機関を受診すべきはどんな場合だろうか。写真はイメージ=(c) Katarzyna BiaA asiewicz-123RF

 心の風邪……。うつ病に対するこんな表現を聞くくらい、いまやうつ病はポピュラーな病気だ。厚生労働省の患者調査によると、患者数は1996年の約43万3000人から2017年には約127万6000人と、21年間で約3倍になった(*1)。ひとりの人が一生のうちでうつ病にかかる率は7.5%というデータもある。つまり、うつ病は誰でもかかる可能性がある病気といえる。

 風邪というと軽い響きだが、風邪をこじらせると肺炎になってしまうのと同様、うつ病も対応を間違うと慢性化し、最悪の場合は自殺につながることもある。決して侮ることはできない病気だ。

「うつ」は気分、「うつ病」は病気

 うつ病の症状として「うつ」がある。うつは、挫折、心配、不安、失敗などが引き金になり気分が落ち込む状態である。うつ病は、単なるうつよりもはるかに強く、はるかに長く、はるかに大きい症状になる。「生きていることさえつらい」状態となり、生活や仕事に甚大な影響を及ぼすことになる。単なるうつのレベルであれば気分の問題だが、うつ病は病気だ(表1は、大まかな目安を示したもの)。

[画像のクリックで拡大表示]

 うつ病になると思考、知覚、認知も障害され、息苦しくなったり、発汗したり、手足がしびれ、食欲もなくなり、寝てもすぐに目が覚め、慢性的な睡眠不足の状態となる、いわゆる自律神経失調症の状態となることもある。

「他人との比較」が慢性化を招く

 うつ病の原因はストレスや環境、遺伝要因などが複合的に関わると考えられている。発症にはホルモンやセロトニンなど脳内の神経伝達物質のバランスの乱れも関与することが知られ、薬物療法でそうしたバランスを維持することが治療に応用されている。男性より女性が多い理由の一つも、ホルモン分泌の変化が影響するためと考えられている。特に妊娠・出産などを契機に起こるうつ病にはホルモン分泌の状態が影響する。

 うつ病は会社や社会でそれ相応の責任を負うようになった40歳代が最も多いが、これも、ストレスをうまく処理できず、自分の心にひずみが蓄積した結果と捉えることができる。

 うつ病になっても自然に改善することもあるが、中には慢性化させてしまう人も少なくない。うつ病を含む心の病気が慢性化しやすい人の特徴として、野村所長は次の4つのパターンがあると指摘する。

*1 うつ病、双極性障害(以前は躁うつ病と呼ばれていた)、気分変調症などを含む気分(感情)障害の患者数

1/2 page

最後へ

次へ

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 老化を左右する血管! 若返りのポイントは?

    体の中に縦横無尽に張り巡らされた「血管」をよい状態に保つことは、健康を維持するため、そして老化を防ぐために極めて重要だ。では、強い血管をキープし、老化した血管を若返らせるには、何をすればいいのだろうか。本特集では、2万例を超える心臓・血管手術を手がけてきたスペシャリストに、血管の若さを維持する秘訣と、血管を強くする運動法・食事法を聞いていく。

  • つらい「肩こり」は動的ストレッチで解消!

    肩こりの原因の大半は、生活習慣。すなわち、不自然な姿勢で過ごすことや、たとえ良い姿勢であっても長時間続けてしまうことが、首や背中の筋肉を緊張させ、筋疲労を引き起こす。この記事では、肩こりに関する記事の中から重要ポイントをピックアップして、肩こりの解消方法をコンパクトに紹介していく。

  • 筋肉博士が教えるロコモ予防の下半身筋トレ

    健康寿命を延ばすためには、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動だけでなく、「筋トレ」も重要であることが最近改めて認識されている。東京大学大学院教授で“筋肉博士”こと石井直方さんは、「寝たきりにならないためには、40~50代のうちから筋肉量を増やす意識で運動することが大切」という。そこで本特集では、石井さんに聞いた、筋トレの効果と、具体的な下半身筋トレの方法を一挙に紹介する。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2019 Nikkei Inc. All rights reserved.