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梅毒の勢い止まらず、年間5000人突破の恐れも

不特定多数との性的接触を避け、コンドームの適切な使用を

 高橋義彦=医学ライター

 2010年から増加し続けている性感染症の梅毒の勢いが止まらない。国立感染症研究所の最新集計(8月29日発表)によると、2017年第1~33週(1月2日~8月20日)の報告数(感染者届出数)は3446人に上り、前年同時期(2016年第1~33週)の報告数2674人より約3割増えた

 第1四半期(第1~13週)と第2四半期(第14~26週)、つまり、2017年の前半6カ月で2500人を優に超えており、このままのペースで感染者が増え続ければ、年間5000人を突破する恐れもある。男女ともに増えているが、特に女性の増加が顕著で、2016年の報告数は2010年の約11倍に増えた。

感染者数は6年間で7倍以上に増加

 日本の梅毒患者は、1950年頃までは年間20万人以上にも上った。しかし、その後、ペニシリンによる治療が普及したことにより激減し、1990年代に入ってからは年間1000人を下回っていた。

 それが2010年を境に増加に転じた。2016年の報告数は4557人と、2010年の7.3倍。男女別ではそれぞれ6.4倍、11.2倍で、女性の増加率が目立つ(下図)。ただし、常に報告数の7~8割が男性であることも忘れてはならない。

(2010年~2016年の各年は感染症発生動向調査事業年報による。2017年は2017年第33週時点の暫定値)
[画像のクリックで拡大表示]

 都道府県別に見ると、東京都が圧倒的に多いが、その周辺県大阪府、愛知県などからも多数報告されている。

 女性感染者の大半が15~35歳だ。梅毒にかかっている女性が妊娠すると、早産や死産、重い胎児異常をきたす恐れがある。また、男女を問わず、梅毒を放置しているとさまざまな臓器が冒され、命が脅かされる(関連記事「女性の梅毒が急増中! その背景には…」)。

 感染の可能性を疑ったらすぐに検査を受け、感染していたら早期に適切な治療を開始する必要がある。だが、何より大事なのは、感染しないよう一人ひとりが注意することだろう。

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