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地域包括ケア:かかりつけ医が地域のリーダーに

【医学会総会2015関西レビュー】

 二羽はるな=日経メディカル

入院と在宅で互いを補完

福井県医師会副会長で日本慢性期医療協会副会長の池端幸彦氏
福井県医師会副会長で日本慢性期医療協会副会長の池端幸彦氏

 慢性期医療を担う立場から、「地域包括ケアシステムでは地域完結型の医療に移行するために、在宅でのケアが重要になる」と語ったのは、福井県医師会副会長で日本慢性期医療協会副会長の池端幸彦氏。

 池端氏は在宅ケアの基本的な条件として、(1)不安なときにいつでも相談でき、必要な医療を提供してくれる在宅医がいる、(2)必要なときに入院できるベッドがある─の2点を挙げた。この場合のベッドは高度急性期ではなく、「慢性期の入院医療か在宅医療か、地域や住民の考え方によって希望は異なる。望みに応じて、入院医療と在宅医療を補完し合う関係が求められるのではないか」と池端氏は説明。慢性期の入院医療と在宅医療で互いを補完し合いつつ、できるだけ在宅限界を高め、「時々入院、ほぼ在宅」を実現するのがよいのでは、との見解を示した。

急性期病院は“脇役”に

愛媛大病院総合診療サポートセンター長の櫃本真聿氏
愛媛大病院総合診療サポートセンター長の櫃本真聿氏

 愛媛大学病院総合診療サポートセンター長の櫃本(ひつもと)真聿氏は、急性期病院で退院支援に携わる立場から、「地域包括ケア時代の急性期病院は、高齢者をいち早く元の生活に戻すことを考える必要がある。急性期病院は今後、医療の中で“脇役”と位置付けるべき」と話した。

 櫃本氏は現在、入院患者や家族に対する医療・福祉・看護相談などに応じたり、地域の医療機関や施設と連携して退院支援を行ったりしている。こうした経験から、「入院によって高齢者本人が元の生活に戻るモチベーションが低下したり、かかりつけ医との関係が途切れてしまうことがある。そこで、入院はあくまで退院を前提として、できるだけ短期間で帰し、関係を途切れさせないようにしている」と櫃本氏は話す。短期間で帰すには、高齢者には健康な状態のときからかかりつけ医を持ってもらうことが重要となる。

 「地域包括ケア時代の急性期病院は、元の生活に戻すための医療を考える必要がある」と語る櫃本氏は、急性期病院はあくまでも急変時の対応などを担い、医療を中心的に担うのはかかりつけ医であると強調した。

 一方で、元気な高齢者が活躍できる場所を用意することも大事だという。「いくら元気な高齢者を増やしても、働く場所のない日本では認知症患者や要介護者を減らすのは難しい。地域に根付いたネットワークを作って、元気な高齢者に生活支援などの担い手になってもらうことが必要だ」と櫃本氏は話している。

この記事は、日経メディカルからの転載です。

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